実数と平方根¶
中学までに使ってきた数を整理し、実数という1つの世界にまとめます。あわせて、数直線で考える道具である絶対値を身につけます。
1. 数の分類¶
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 自然数 | \(1,2,3,\dots\) |
| 整数 | 自然数、\(0\)、負の整数 |
| 有理数 | \(\dfrac{m}{n}\)(\(m,n\) は整数、\(n\neq0\))と表せる数 |
| 無理数 | 分数で表せない数。\(\sqrt2\)、\(\pi\) など |
| 実数 | 有理数と無理数を合わせた数 |
小数で見分ける
- 有理数 → 有限小数か循環小数になる
- 無理数 → 循環しない無限小数になる
循環小数を分数に直す¶
\(0.\dot{2}\dot{7}=0.272727\dots\) を分数にします。\(x=0.272727\dots\) とおくと、
循環する桁数だけ10倍して引くのがコツです。
例題1¶
\(0.\dot{1}\dot{8}\) を分数で表しなさい。
解説
\(x=0.181818\dots\) とおくと \(100x-x=18\)。
2. 絶対値は「原点からの距離」¶
絶対値の定義
\(|a|\) は数直線上で \(a\) と原点 \(0\) の距離です。距離なので必ず \(0\) 以上になります。
\(-a\) は負の数ではない
\(a=-5\) のとき \(-a=5\) です。\(|a|=-a\) という式は「マイナスをつける」ではなく「符号を反転して正にする」という意味です。
2数の距離¶
たとえば \(|x-3|\) は「\(x\) と \(3\) の距離」。この読み方ができると、絶対値を含む方程式・不等式が図で解けます。
下のラボで中心 \(a\) と距離 \(r\) を動かし、\(|x-a|\) の意味を確かめましょう。
例題2¶
\(|x-2|=5\) を満たす \(x\) を求めなさい。
解説
「\(x\) と \(2\) の距離が \(5\)」なので、\(2\) から左右に \(5\) ずつ進んだ点です。
式で書くなら \(x-2=\pm5\) から \(x=7,\,-3\)。
3. 平方根と根号¶
\(a\geqq0\) のとき、2乗して \(a\) になる数のうち正のほうを \(\sqrt{a}\) と書きます。
根号の性質(\(a,b>0\))
\(\sqrt{a^2}=a\) は誤り
\(a=-3\) のとき \(\sqrt{(-3)^2}=\sqrt9=3=|-3|\) です。\(a\) が負かもしれない場面では、必ず \(|a|\) と書きます。
例題3¶
\(a<0\) のとき、\(\sqrt{a^2}+|a|\) を簡単にしなさい。
解説
\(\sqrt{a^2}=|a|\) であり、\(a<0\) なので \(|a|=-a\)。
\(a\) は負なので \(-2a\) は正の数です。
4. 分母の有理化¶
分母に根号が残らない形に直すことを有理化といいます。
分母が2項のときは、\((a+b)(a-b)=a^2-b^2\) を使います。
例題4¶
\(\dfrac{3}{2-\sqrt3}\) を有理化しなさい。
解説
分母・分子に \(2+\sqrt3\) をかけます。
5. 整数部分と小数部分¶
\(\sqrt{a}\) の整数部分を \(n\) とすると、小数部分は \(\sqrt{a}-n\) です。
なので \(\sqrt2\) の整数部分は \(1\)、小数部分は \(\sqrt2-1\)。
例題5¶
\(\sqrt{7}\) の整数部分 \(a\)、小数部分 \(b\) を求め、\(b^2+2b\) の値を求めなさい。
解説
\(2^2=4<7<9=3^2\) より \(2<\sqrt7<3\)。よって \(a=2\)、\(b=\sqrt7-2\)。
6. 二重根号(発展)¶
「たして \(a\)、かけて \(b\)」の2数を探す、という因数分解と同じ発想です。
練習問題¶
- \(0.\dot{4}\dot{5}\) を分数で表しなさい。
- \(|-7|+|3-5|\) を計算しなさい。
- \(x<3\) のとき \(|x-3|\) を絶対値記号を使わずに表しなさい。
- \(\sqrt{48}-\sqrt{27}+\sqrt{12}\) を計算しなさい。
- \(\dfrac{\sqrt2}{\sqrt3-1}\) を有理化しなさい。
- \(x=\dfrac{1}{\sqrt5-2}\) のとき、\(x\) を有理化し、\(x^2-4x\) の値を求めなさい。
- \(\sqrt{9-2\sqrt{14}}\) を簡単にしなさい。
答えと解説
1. \(x=0.454545\dots\) とおくと \(99x=45\)。\(\;x=\dfrac{45}{99}=\dfrac{5}{11}\)
2. \(|-7|=7\)、\(|3-5|=|-2|=2\)。\(\;7+2=9\)
3. \(x-3<0\) なので \(|x-3|=-(x-3)=3-x\)。
4. \(4\sqrt3-3\sqrt3+2\sqrt3=3\sqrt3\)
5. 分母・分子に \(\sqrt3+1\) をかけます。
6. \(x=\dfrac{\sqrt5+2}{(\sqrt5-2)(\sqrt5+2)}=\dfrac{\sqrt5+2}{1}=\sqrt5+2\)。
7. \(9-2\sqrt{14}\) で、たして \(9\)・かけて \(14\) の2数は \(7\) と \(2\)。
次に進む¶
- 4. 一次不等式 — 絶対値と数直線を使って、範囲で答えを表す