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因数分解

因数分解は展開の逆です。和の形の式を、かけ算(積)の形に書き直します。

\[x^2+5x+6 \;\underset{\text{因数分解}}{\overset{\text{展開}}{\rightleftarrows}}\; (x+2)(x+3)\]

かけられている1つ1つ(\(x+2\) や \(x+3\))を因数といいます。

1. 手順は「共通因数 → 公式 → たすき掛け」

因数分解の順序

  1. 共通因数をかっこの外にくくり出す(これを飛ばす人がとても多い)
  2. 項の数と形から公式が使えるか見る
  3. \(x^2\) の係数が \(1\) でなければたすき掛け
  4. かっこの中がまだ分解できないか、最後に確認する

共通因数

\[6x^2y-9xy^2=3xy(2x-3y)\]

数の部分は最大公約数、文字は共通する最低次数まで取り出します。

2. 公式の逆

因数分解の公式

\[a^2+2ab+b^2=(a+b)^2,\qquad a^2-2ab+b^2=(a-b)^2\]
\[a^2-b^2=(a+b)(a-b)\]
\[x^2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)\]

見分け方

式の形 使う公式
2乗 − 2乗 \(a^2-b^2=(a+b)(a-b)\)
3項で、両端が2乗、真ん中が \(2\times\)(2乗の元のかけ算) 完全平方 \((a\pm b)^2\)
\(x^2+px+q\) たして \(p\)、かけて \(q\) の2数を探す

例題1

\(9x^2-24xy+16y^2\) を因数分解しなさい。

解説

両端が \((3x)^2\) と \((4y)^2\)。真ん中が \(2\cdot3x\cdot4y=24xy\) と一致するので完全平方です。

\[=(3x-4y)^2\]

例題2

\(x^4-16\) を因数分解しなさい。

解説
\[x^4-16=(x^2)^2-4^2=(x^2+4)(x^2-4)\]

ここで止めないこと。\(x^2-4\) はまだ分解できます。

\[=(x^2+4)(x+2)(x-2)\]

最後まで分解する

「これ以上分解できないか」を必ず確認します。\(x^2+4\) は実数の範囲では分解できません。

3. たすき掛け

\(acx^2+(ad+bc)x+bd=(ax+b)(cx+d)\) を逆にたどります。

\[\begin{array}{ccc} a & \diagdown\!\!\!\diagup & b \\ c & & d \end{array} \qquad ad+bc = x\text{の係数}\]

手順

  1. \(x^2\) の係数を \(a\times c\) に分ける
  2. 定数項を \(b\times d\) に分ける
  3. たすきにかけた \(ad+bc\) が \(x\) の係数になる組を探す

例題3

\(6x^2-x-12\) を因数分解しなさい。

解説

\(x^2\) の係数 \(6\) を \(3\times2\)、定数項 \(-12\) を \(2\times(-6)\) と分けて試します。

\[3\cdot(-6)+2\cdot2=-14 \quad(\text{合わない})\]

次に \(-12\) を \(4\times(-3)\) と分けます。

\[3\cdot(-3)+2\cdot 4=-9+8=-1 \quad(\text{一致!})\]
\[6x^2-x-12=(3x+4)(2x-3)\]

検算として展開すると \(6x^2-9x+8x-12=6x^2-x-12\)。合っています。

たすき掛けは検算までがセット

候補が多いときほど、展開して元に戻るかを必ず確かめます。下のラボで「たして・かけて」の探し方を練習できます。

4. 置き換えを使う

同じかたまりが見えたら、文字でおきかえます。

例題4

\((x+y)^2-4(x+y)-12\) を因数分解しなさい。

解説

\(x+y=A\) とおくと、

\[A^2-4A-12=(A-6)(A+2)\]
\[=(x+y-6)(x+y+2)\]

最後に必ず元の文字に戻します。

例題5(複2次式)

\(x^4-5x^2+4\) を因数分解しなさい。

解説

\(x^2=A\) とおくと \(A^2-5A+4=(A-1)(A-4)\)。

\[=(x^2-1)(x^2-4)=(x+1)(x-1)(x+2)(x-2)\]

5. 1文字について整理する

文字が2種類以上あって公式が見えないときは、いちばん次数の低い文字について降べきの順に並べ替えます。

例題6

\(x^2+xy-2x-y+1\) を因数分解しなさい。

解説

\(y\) は1次なので、\(y\) について整理します。

\[=(x-1)y+(x^2-2x+1)=(x-1)y+(x-1)^2\]

共通因数 \(x-1\) が現れました。

\[=(x-1)(y+x-1)\]

迷ったら次数の低い文字で整理

次数が低いほど、共通因数が見つけやすくなります。これは高校でくり返し使う定石です。

練習問題

  1. \(4a^2b-6ab^2\)
  2. \(x^2-12x+36\)
  3. \(25x^2-49y^2\)
  4. \(x^2-2x-15\)
  5. \(3x^2+11x+6\)
  6. \(2x^2-7xy+3y^2\)
  7. \((a-b)^2-9\)
  8. \(x^4-13x^2+36\)
  9. \(a^2+ab-2a-2b\)
答えと解説

1. 共通因数 \(2ab\)。\(\;=2ab(2a-3b)\)

2. \(=(x-6)^2\)

3. \(=(5x+7y)(5x-7y)\)

4. たして \(-2\)、かけて \(-15\) は \(3\) と \(-5\)。\(\;=(x+3)(x-5)\)

5. \(3=3\times1\)、\(6=2\times3\)。\(3\cdot3+1\cdot2=11\) より \(\;=(3x+2)(x+3)\)

6. \(y\) を数のように見て \(2=2\times1\)、\(3=(-1)\times(-3)\)。

\[2\cdot(-3)+1\cdot(-1)=-7 \quad\Longrightarrow\quad (2x-y)(x-3y)\]

7. \(a-b=A\) とおくと \(A^2-9=(A+3)(A-3)\)。

\[=(a-b+3)(a-b-3)\]

8. \(x^2=A\) とおくと \(A^2-13A+36=(A-4)(A-9)\)。

\[=(x+2)(x-2)(x+3)(x-3)\]

9. \(b\) について整理すると \((a-2)b+(a^2-2a)=(a-2)b+a(a-2)\)。

\[=(a-2)(b+a)\]

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