令和7年度 都立高校入試 数学¶
都立高校入試過去問に挑戦!¶
全部解かなくて大丈夫です。3問だけのコースもあります。答えたその場で丸つけと解説が出ます。
スマートフォンでは、この大きなボタンから全画面で開くのがおすすめです。下のプレビューでもそのまま解けます。
コースの選び方
- まず3問だけ — 1分で終わります。まずはここから
- 計算だけ 6問 — 大問1の前半。ここが得点の土台
- 大問1 ぜんぶ 9問 — 46点ぶん。いちばん配点が大きい
- 関数 4問 — 大問3と、変域の問題
- 図形 5問 — 円・空間図形
まちがえた問題だけをあとでやり直せます。とちゅうでやめても、解いたところは保存されます。
じっくり読む¶
以下は全19問の問題と解説です。各問題の下にある「解答・解説」をタップすると、答えと考え方が開きます。
大問1 小問集合¶
次の各問に答えよ。(各5点、〔問9〕は6点)
〔問1〕¶
\(3 - 6^2 \div 4\) を計算せよ。
解答・解説
答え \(-6\)
累乗(\(6^2\))→ 割り算 → 引き算の順に計算します。
よくあるまちがい
\(6^2\) を \(6 \times 2 = 12\) としてしまうミスが多いです。\(6^2 = 6 \times 6 = 36\) です。 また \((3-6)^2\) のように、前から順に計算しないよう注意しましょう。
📘 復習:中学1年の単元一覧(正負の数)
〔問2〕¶
\(\dfrac{9a-b}{5} - a + 2b\) を計算せよ。
解答・解説
答え \(\dfrac{4a+9b}{5}\)
分母を5にそろえてから、分子どうしを計算します。
よくあるまちがい
\(-a\) を分子に入れるときは \(-5a\)、\(+2b\) は \(+10b\) になります。5倍するのを忘れないようにしましょう。
📘 復習:多項式の基本
〔問3〕¶
\((3\sqrt{7}+8)(3\sqrt{7}-8)\) を計算せよ。
解答・解説
答え \(-1\)
和と差の積の公式 \((x+y)(x-y) = x^2 - y^2\) を使います。\(x = 3\sqrt{7}\)、\(y = 8\) とすると、
ポイント
\((3\sqrt{7})^2\) は \(3^2 \times (\sqrt{7})^2 = 9 \times 7 = 63\) です。係数の3も2乗するのを忘れずに。
📘 復習:展開公式の基本・平方根の掛け算・割り算
〔問4〕¶
一次方程式 \(\dfrac{9x-6}{2} = 4x+1\) を解け。
解答・解説
答え \(x = 8\)
両辺に2をかけて分母をはらいます。
よくあるまちがい
分母をはらうとき、右辺全体に2をかける必要があります。\(4x+1\) が \(8x+1\) にならないよう、かっこをつけて \(2(4x+1)\) と書くと安全です。
確かめ:左辺 \(= \dfrac{72-6}{2} = 33\)、右辺 \(= 32+1 = 33\) で一致します。
📘 復習:一次方程式の解き方
〔問5〕¶
連立方程式 \(\begin{cases} 8x - 5y = -3 \\ y = 2x - 1 \end{cases}\) を解け。
解答・解説
答え \(x = 4,\ y = 7\)
下の式が \(y = \cdots\) の形なので、代入法が早いです。\(y = 2x-1\) を上の式に代入すると、
\(y = 2 \times 4 - 1 = 7\)
確かめ:\(8 \times 4 - 5 \times 7 = 32 - 35 = -3\) ◯
ポイント
\(-5(2x-1)\) の展開で \(+5\) になります。マイナス×マイナスは符号が変わる点に注意。
📘 復習:連立方程式の解き方(代入法)
〔問6〕¶
二次方程式 \(x^2 - 9x + 7 = 0\) を解け。
解答・解説
答え \(x = \dfrac{9 \pm \sqrt{53}}{2}\)
かけて7、たして \(-9\) になる整数の組がないので、解の公式を使います。
\(a=1,\ b=-9,\ c=7\) を代入すると、
ポイント
\(\sqrt{53}\) はこれ以上簡単にできません(53は素数)。無理に変形しないことも大切です。
📘 復習:二次方程式の基本
〔問7〕¶
関数 \(y = -x^2\) について、\(x\) の変域が \(-2 \leqq x \leqq 3\) のときの \(y\) の変域は、 ① \(\leqq y \leqq\) ② である。
①と②に当てはまる数を、次のア〜クのうちからそれぞれ選び、記号で答えよ。
| ア \(-9\) | イ \(-6\) | ウ \(-4\) | エ \(-2\) |
| オ \(0\) | カ \(4\) | キ \(6\) | ク \(9\) |
解答・解説
答え ① ア(\(-9\)) ② オ(\(0\))
\(y = -x^2\) は上に凸の放物線で、頂点は原点 \((0,0)\) です。
変域 \(-2 \leqq x \leqq 3\) に \(x=0\) が含まれていることがポイントです。
- \(x=0\) のとき \(y = 0\) ← 最大値
- \(x=-2\) のとき \(y = -4\)
- \(x=3\) のとき \(y = -9\) ← 最小値
原点から遠いほど \(y\) は小さくなるので、\(|3| > |-2|\) より \(x=3\) で最小になります。
よって \(-9 \leqq y \leqq 0\)。
よくあるまちがい
端の値だけを見て \(-9 \leqq y \leqq -4\) としてしまうミスが非常に多いです。 変域に \(x=0\) が含まれるかどうかを必ず確認しましょう。グラフの形を簡単に描くのが一番確実です。
📘 復習:二次関数の基本・二次関数のグラフ問題
〔問8〕¶
1、2、3、4、5の数字を1つずつ書いた5枚のカードがある。この5枚のカードから同時に3枚のカードを取り出すとき、取り出した3枚のカードに書いてある数の和が10以上になる確率を求めよ。
ただし、どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとする。
解答・解説
答え \(\dfrac{2}{5}\) (あ = 2、い = 5)
すべての場合の数:5枚から3枚を選ぶ組み合わせは10通りです。
和が10以上になる場合:和を書き出して調べます。
| 組み合わせ | 和 | 10以上 |
|---|---|---|
| (1, 2, 3) | 6 | |
| (1, 2, 4) | 7 | |
| (1, 2, 5) | 8 | |
| (1, 3, 4) | 8 | |
| (1, 3, 5) | 9 | |
| (1, 4, 5) | 10 | ◯ |
| (2, 3, 4) | 9 | |
| (2, 3, 5) | 10 | ◯ |
| (2, 4, 5) | 11 | ◯ |
| (3, 4, 5) | 12 | ◯ |
4通りなので、確率は \(\dfrac{4}{10} = \dfrac{2}{5}\)。
ポイント
「同時に取り出す」ので、(1,2,3) と (3,2,1) は同じものと考えます(組み合わせ)。 数が少ないときは、小さい順に並べて書き出すと数えもれが防げます。
📘 復習:確率の基本
〔問9〕¶
四角形ABCDは平行四辺形である。辺AD上にあり、頂点B、頂点Cまでの距離が等しい点Pを、定規とコンパスを用いて作図によって求め、点Pの位置を示す文字Pも書け。
ただし、作図に用いた線は消さないでおくこと。
解答・解説
答え 線分BCの垂直二等分線を作図し、辺ADとの交点をPとする。
考え方
「頂点B、頂点Cまでの距離が等しい点」つまり \(\mathrm{PB} = \mathrm{PC}\) となる点の集まりは、線分BCの垂直二等分線です。
この直線と辺ADの交点が、求める点Pになります。
作図の手順
- 点Bを中心に、適当な半径の弧をかく
- 点Cを中心に、同じ半径の弧をかく
- 2つの弧の交点を2つ求め、それらを結ぶ直線をひく(これがBCの垂直二等分線)
- その直線と辺ADの交点にPと書く
ポイント
「2点から等しい距離」→ 垂直二等分線 「2辺から等しい距離」→ 角の二等分線 この対応を覚えておくと、作図問題の方針がすぐ決まります。
注意
作図に使った線(弧)は消してはいけません。 消すと減点されます。
大問2 文字式の利用と証明¶
Sさんのクラスでは、先生が示した問題をみんなで考えた。
[先生が示した問題]
円Oの円周を12等分する点に、1から12までの自然数の番号を、小さい順で時計回りに付ける。
1から12までの番号を付けた点のうち、2点を結んでできる線分が円Oの直径となるとき、その2点を向かい合う点とする。例えば、1の点と7の点は、向かい合う点である。
1組の向かい合う点を選び、それぞれの点の番号のうち、小さい方の数を \(a\)、大きい方の数を \(b\) とする。
\(a,\ b\) の平均値を \(\mathrm{A}\)、\(b^2 - a^2\) の値を \(\mathrm{B}\) とするとき、\(\mathrm{B}\) は \(\mathrm{A}\) の何倍か求めなさい。
〔問1〕(5点)¶
[先生が示した問題]で、\(\mathrm{B}\) は \(\mathrm{A}\) の \(\boxed{\phantom{00}}\) 倍と表すとき、\(\boxed{\phantom{00}}\) に当てはまる数を、次のア〜エのうちから選び、記号で答えよ。
ア \(3\) イ \(4\) ウ \(6\) エ \(12\)
解答・解説
答え エ(\(12\) 倍)
まず \(b\) を \(a\) で表す
円周を12等分した点で向かい合う(=直径の両端になる)のは、ちょうど半周=6個分はなれた点どうしです。
実際、1と7、2と8、3と9… となっていますね。よって
AとBを計算する
したがって
答えは12倍です。
ポイント
\(b^2 - a^2\) を見たら、まず \((b+a)(b-a)\) と因数分解します。展開して計算するより、ずっと速くミスも減ります。
確かめ:\(a=1,\ b=7\) なら \(\mathrm{A}=4\)、\(\mathrm{B}=49-1=48\)。たしかに \(48 = 12 \times 4\) です。
📘 復習:因数分解の基本
[Sさんのグループが作った問題]
円Oの円周を24等分する点に、1から24までの自然数の番号を、小さい順で時計回りに付ける。
2点を結んでできる線分が円Oの直径となるとき、その2点を向かい合う点とする。
異なる2組の向かい合う点を選び、1組目のそれぞれの点の番号のうち、小さい方の数を \(a\)、大きい方の数を \(b\) とし、2組目のそれぞれの点の番号のうち、小さい方の数を \(c\)、大きい方の数を \(d\) とする。
\(a,\ b,\ c,\ d\) の平均値を \(\mathrm{P}\)、\(bd - ac\) の値を \(\mathrm{Q}\) とするとき、\(\mathrm{Q} = 24\mathrm{P}\) となることを確かめてみよう。
〔問2〕(7点)¶
[Sさんのグループが作った問題]で、\(\mathrm{Q} = 24\mathrm{P}\) となることを証明せよ。
解答・解説
答え(証明)
\(b\) を \(a\) を用いた式で表すと、 $\(b = a + 12\)$ \(d\) を \(c\) を用いた式で表すと、 $\(d = c + 12\)$
よって、 $\(\mathrm{P} = \frac{a+b+c+d}{4} = \frac{a + (a+12) + c + (c+12)}{4} = \frac{2a+2c+24}{4} = \frac{a+c+12}{2}\)$
\[24\mathrm{P} = 24 \times \frac{a+c+12}{2} = 12a + 12c + 144 \qquad \cdots (1)\]また、 $\(\mathrm{Q} = bd - ac = (a+12)(c+12) - ac\)$ $\(= ac + 12a + 12c + 144 - ac = 12a + 12c + 144 \qquad \cdots (2)\)$
\((1)\)、\((2)\) より、 $\(\mathrm{Q} = 24\mathrm{P}\)$
考え方の流れ
- 円周を24等分したので、向かい合う点は半周=12個分はなれています。よって \(b = a+12\)、\(d = c+12\)。
- \(\mathrm{P}\)(平均)を \(a\) と \(c\) だけの式にする
- \(\mathrm{Q}\) も \(a\) と \(c\) だけの式にする
- 両方を計算して、同じ式になったことを示す
証明の書き方のコツ
「\(24\mathrm{P}\)」と「\(\mathrm{Q}\)」を別々に計算して、最後に同じ式になったと示すのが、いちばん書きやすい形です。 いきなり \(\mathrm{Q} = 24\mathrm{P}\) から始めて式を変形すると、減点されることがあります。
注意
12等分のときは \(+6\)、24等分のときは \(+12\) です。問題が変わったら、まず「何個分はなれているか」を確認しましょう。
大問3 一次関数とグラフ¶
点Oは原点、点Aの座標は \((0,\ -4)\) であり、直線 \(\ell\) は一次関数 \(y = \dfrac{1}{2}x + 3\) のグラフを表している。直線 \(\ell\) と \(x\) 軸との交点をBとする。直線 \(\ell\) 上にある点をPとし、2点A、Pを通る直線を \(m\) とする。
〔問1〕(5点)¶
点Pの \(y\) 座標が \(-1\) のとき、点Pの \(x\) 座標を、次のア〜エのうちから選び、記号で答えよ。
ア \(-8\) イ \(-\dfrac{9}{2}\) ウ \(-2\) エ \(\dfrac{5}{2}\)
解答・解説
答え ア(\(-8\))
点Pは直線 \(\ell\) 上にあるので、\(y = \dfrac{1}{2}x+3\) に \(y = -1\) を代入します。
ポイント
「直線上にある点」= その式に代入できる、ということです。座標の片方が分かれば、もう片方は代入で求まります。
📘 復習:一次関数とグラフ
〔問2〕(5点)¶
点Pが点Bに一致するとき、直線 \(m\) の式を、次のア〜エのうちから選び、記号で答えよ。
ア \(y = -\dfrac{3}{2}x - 4\) イ \(y = -\dfrac{3}{2}x - 6\) ウ \(y = -\dfrac{2}{3}x - 4\) エ \(y = -\dfrac{2}{3}x - 6\)
解答・解説
答え ウ(\(y = -\dfrac{2}{3}x - 4\))
手順1:点Bの座標を求める
点Bは直線 \(\ell\) と \(x\) 軸の交点なので、\(y=0\) を代入します。
よって \(\mathrm{B}(-6,\ 0)\)。
手順2:2点A、Bを通る直線の式
\(\mathrm{A}(0,-4)\)、\(\mathrm{B}(-6,0)\) を通るので、
傾き \(= \dfrac{0-(-4)}{-6-0} = \dfrac{4}{-6} = -\dfrac{2}{3}\)
点Aは \(y\) 軸上にあるので、切片はそのまま \(-4\) です。
ポイント
点Aが \((0,\ -4)\) のように \(x=0\) の点なら、切片がすぐ分かります。計算がとても楽になるので見逃さないようにしましょう。
📘 復習:一次関数の式の決定
〔問3〕(5点)¶
点Pの \(x\) 座標が正の数のとき、\(x\) 軸上にあり \(x\) 座標が点Pの \(x\) 座標と等しい点をQとし、点Aと点B、点Aと点Q、点Pと点Qをそれぞれ結んだ場合を考える。
\(\triangle \mathrm{APB}\) の面積が \(\triangle \mathrm{AQP}\) の面積の2倍になるとき、点Pの \(x\) 座標を求めよ。
解答・解説
答え \(x = 7\)
点Pの \(x\) 座標を \(t\)(\(t>0\))とおきます。点Pは直線 \(\ell\) 上にあるので
また \(\mathrm{A}(0,-4)\)、\(\mathrm{B}(-6,0)\) です。
手順1:\(\triangle \mathrm{AQP}\) の面積
線分QPは \(x\) 軸に垂直で、長さは点Pの \(y\) 座標そのものです。
これを底辺と見ると、高さは点A(\(x=0\))から直線 \(x=t\) までの距離、つまり \(t\) です。
手順2:\(\triangle \mathrm{APB}\) の面積
こちらは線分ABを底辺と見ます。\(\mathrm{A}(0,-4)\)、\(\mathrm{B}(-6,0)\) より
直線ABの式は \(y = -\dfrac{2}{3}x-4\)、すなわち \(2x+3y+12 = 0\) です(〔問2〕で求めた直線と同じもの)。
点Pから直線ABまでの距離は
よって
手順3:条件の式を解く
\(\triangle \mathrm{APB} = 2 \times \triangle \mathrm{AQP}\) より
両辺に2をかけて
\(t>0\) より \(t+6 \neq 0\) なので、両辺を \((t+6)\) で割って
答え \(x = 7\)
確かめ:\(t=7\) のとき \(\mathrm{P}(7,\ 6.5)\)。\(\triangle\mathrm{APB} = \dfrac{91}{2}\)、\(\triangle\mathrm{AQP} = \dfrac{91}{4}\) でちょうど2倍です。◯
ポイント
両辺に共通因数 \((t+6)\) が現れるのがこの問題の山場です。 展開して二次方程式にしても解けますが、因数のまま約分したほうが速く、計算ミスも減ります。
大問4 平面図形・証明¶
点Oは線分ABを直径とする半円の中心である。点Pは線分OA上にある点で、点O、点Aのいずれにも一致しない。点Qは弧AB上にある点で、点A、点Bのいずれにも一致しない。点Rは弧BQ上にある点で、点B、点Qのいずれにも一致しない。点Aと点Q、点Aと点R、点Bと点Q、点Pと点Rをそれぞれ結ぶ。
〔問1〕(5点)¶
\(\mathrm{AQ} = \mathrm{BQ}\)、\(\angle \mathrm{QAR} = 20^\circ\)、\(\angle \mathrm{ARP} = a^\circ\) とするとき、\(\angle \mathrm{BPR}\) の大きさを表す式を、次のア〜エのうちから選び、記号で答えよ。
ア \((a+20)\) 度 イ \((a+25)\) 度 ウ \((155-a)\) 度 エ \((160-a)\) 度
解答・解説
答え イ(\((a+25)\) 度)
手順1:\(\angle \mathrm{QAB}\) を求める
ABは直径なので、直径に対する円周角より \(\angle \mathrm{AQB} = 90^\circ\)。
さらに \(\mathrm{AQ} = \mathrm{BQ}\) なので、\(\triangle \mathrm{ABQ}\) は直角二等辺三角形です。よって
手順2:\(\angle \mathrm{PAR}\) を求める
点Rは弧BQ上にあるので、半直線ARは \(\angle\mathrm{QAB}\) の内側にあります。点Pは線分OA上にあるので \(\angle\mathrm{PAR} = \angle\mathrm{BAR}\) であり、
手順3:外角の性質を使う
\(\triangle \mathrm{APR}\) に注目すると、\(\angle \mathrm{BPR}\) は頂点Pにおける外角です。
三角形の外角は、となり合わない2つの内角の和に等しいので、
答え \((a+25)\) 度
ポイント
- 直径 → 円周角90° は、円の問題で最もよく使う道具です。
- 「\(a\) を含む角を求めよ」のタイプは、外角の性質を疑うとうまくいくことが多いです。
〔問2〕①(7点)¶
\(\mathrm{AP} = \mathrm{AQ}\)、弧BR = 弧QR のとき、点Qと点Rを結んだ。\(\triangle \mathrm{APR} \equiv \triangle \mathrm{AQR}\) であることを証明せよ。
解答・解説
答え(証明)
\(\triangle \mathrm{APR}\) と \(\triangle \mathrm{AQR}\) において、
共通な辺だから、 $\(\mathrm{AR} = \mathrm{AR} \qquad \cdots (1)\)$
仮定から、 $\(\mathrm{AP} = \mathrm{AQ} \qquad \cdots (2)\)$
仮定から、弧BR = 弧QR
等しい弧に対する円周角は等しいから、 $\(\angle \mathrm{PAR} = \angle \mathrm{QAR} \qquad \cdots (3)\)$
\((1)\)、\((2)\)、\((3)\) より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいから、 $\(\triangle \mathrm{APR} \equiv \triangle \mathrm{AQR}\)$
考え方の流れ
証明したい2つの三角形には、辺ARが共通です。まずこれを書きます。
次に、仮定 \(\mathrm{AP}=\mathrm{AQ}\) がそのまま使えます。
残りはその間の角、つまり \(\angle\mathrm{PAR}\) と \(\angle\mathrm{QAR}\) が等しいことです。ここで仮定の「弧BR = 弧QR」を使います。\(\angle\mathrm{PAR}\)(= \(\angle\mathrm{BAR}\))は弧BRに対する円周角、\(\angle\mathrm{QAR}\) は弧QRに対する円周角なので、等しい弧に対する円周角は等しいから一致します。
証明の型
合同の証明は、「どの合同条件を使うか」を先に決めるとスムーズです。 この問題では「共通な辺」+「仮定の辺」が見つかるので、2組の辺とその間の角をねらうと決まります。
注意
\(\angle\mathrm{PAR} = \angle\mathrm{QAR}\) の理由を「仮定より」と書いてはいけません。 「等しい弧に対する円周角は等しいから」という根拠を必ず書きましょう。
📘 復習:合同と証明・三角形の相似の証明の基本
〔問2〕②(5点)¶
線分ARと線分BQとの交点をS、点Oと点Rを結び、線分BQと線分ORとの交点をTとする。
\(\mathrm{AP} = 2\mathrm{OP}\) のとき、\(\triangle \mathrm{RST}\) の面積は、四角形AORQの面積の うえ 倍である。
解答・解説
答え \(\dfrac{1}{5}\) 倍 (う = 1、え = 5)
手順1:長さの関係をつかむ
半径を \(r\) とすると \(\mathrm{OA} = \mathrm{OB} = r\)。
点Pは線分OA上にあり \(\mathrm{AP} = 2\mathrm{OP}\) なので、OAを \(1:2\) に分けて
仮定 \(\mathrm{AP} = \mathrm{AQ}\) より \(\mathrm{AQ} = \dfrac{2}{3}r\) です。
手順2:直角と角の二等分を見つける
弧BR = 弧QR より、点Rは弧QBの中点です。
中心Oと弧の中点Rを結んだ線分ORは、弦QBを垂直に二等分します。つまり
また〔問2〕①より \(\triangle\mathrm{APR} \equiv \triangle\mathrm{AQR}\) なので \(\angle\mathrm{PAR} = \angle\mathrm{QAR}\)、すなわちARは \(\angle\mathrm{QAB}\) を二等分しています。
手順3:面積を比べる
\(r = 3\)(\(\mathrm{OP}=1,\ \mathrm{AP}=\mathrm{AQ}=2\))として各点の位置を決め、\(\triangle\mathrm{RST}\) と四角形AORQの面積を求めると、
\(\triangle \mathrm{RST}\) : 四角形AORQ \(= 1 : 5\)
よって \(\triangle\mathrm{RST}\) は四角形AORQの \(\dfrac{1}{5}\) 倍です。
ポイント
この問題は ① 弧の中点 → \(\mathrm{OR} \perp \mathrm{QB}\)(直角が見つかる) ② 〔問2〕①の合同 → 角の二等分が見つかる の2つを使うのがカギです。前問の結果を次の問題で使うのが入試の定番パターンです。
時間配分
大問4②は5点ですが、最も時間がかかる問題のひとつです。 先に大問5を確実に取ってから戻ってくる、という判断も大切です。
大問5 空間図形¶
立体ABCD-EFGHは、\(\mathrm{AB} = \mathrm{AD} = 6\ \mathrm{cm}\)、\(\mathrm{AE} = 4\ \mathrm{cm}\) の直方体である。頂点Aと頂点Cを結び、線分AC上にある点をPとする。頂点Hと点Pを結ぶ。
〔問1〕(5点)¶
頂点Dと点P、頂点Eと点Pをそれぞれ結んだ場合を考える。点Pが線分ACの中点のとき、立体P-AEHDの体積は おか cm3 である。
解答・解説
答え \(24\ \mathrm{cm}^3\) (お = 2、か = 4)
立体P-AEHDは、四角形AEHDを底面、点Pを頂点とする四角錐です。
底面の面積
四角形AEHDは長方形で、\(\mathrm{AD} = 6\ \mathrm{cm}\)、\(\mathrm{AE} = 4\ \mathrm{cm}\) なので
高さ
底面AEHDは辺ABに垂直な面です。高さは、点Pから面AEHDまでの距離になります。
点Pは線分ACの中点なので、Pから面AEHDまでの距離は \(\mathrm{AB}\) の半分、つまり
体積
ポイント
錐の体積は \(\dfrac{1}{3}\ \times\) 底面積 \(\times\) 高さ です。\(\frac{1}{3}\) を忘れないようにしましょう。 また「高さ」は底面に垂直な距離です。斜めの長さ(APなど)ではありません。
📘 復習:角錐と円錐の体積と表面積
〔問2〕(5点)¶
頂点Fと頂点H、頂点Fと点Pをそれぞれ結んだ場合を考える。\(\mathrm{AP} : \mathrm{PC} = 5 : 1\) のとき、\(\triangle \mathrm{FPH}\) の面積は きく√け cm2 である。
解答・解説
答え \(12\sqrt{3}\ \mathrm{cm}^2\) (き = 1、く = 2、け = 3)
手順1:3辺の長さを求める
座標で考えると整理しやすくなります。
点Pは線分ACを \(5:1\) に分ける点なので \(\mathrm{P}(5,\ 5,\ 0)\) です。
三平方の定理を使って、
- \(\mathrm{FH}\):\(\mathrm{F}(6,0,-4)\)、\(\mathrm{H}(0,6,-4)\) より $\(\mathrm{FH} = \sqrt{6^2+6^2} = 6\sqrt{2}\)$
- \(\mathrm{FP}\):\(\mathrm{F}(6,0,-4)\)、\(\mathrm{P}(5,5,0)\) より $\(\mathrm{FP} = \sqrt{1^2+5^2+4^2} = \sqrt{42}\)$
- \(\mathrm{PH}\):\(\mathrm{P}(5,5,0)\)、\(\mathrm{H}(0,6,-4)\) より $\(\mathrm{PH} = \sqrt{5^2+1^2+4^2} = \sqrt{42}\)$
手順2:二等辺三角形として面積を求める
\(\mathrm{FP} = \mathrm{PH} = \sqrt{42}\) なので、\(\triangle\mathrm{FPH}\) はFHを底辺とする二等辺三角形です。
底辺FHの中点をMとすると \(\mathrm{FM} = 3\sqrt{2}\) で、高さPMは
よって
答え \(12\sqrt{3}\ \mathrm{cm}^2\)
ポイント
空間図形は、切り取った三角形を平面にかき出すのが鉄則です。 \(\mathrm{FP} = \mathrm{PH}\) に気づけば、二等辺三角形の高さ(=底辺の垂直二等分線)で一気に解けます。
計算の注意
\(\sqrt{12} = 2\sqrt{3}\) の変形を忘れて \(6\sqrt{12}\) のままにしないこと。 根号の中は最も小さい自然数にするのが答え方のルールです(問題の注意書きにもあります)。
答え一覧¶
見直し用です。考え方は各問題の「解答・解説」を開いてください。
| 大問 | 問 | 答え |
|---|---|---|
| 1 | 〔問1〕 | \(-6\) |
| 1 | 〔問2〕 | \(\dfrac{4a+9b}{5}\) |
| 1 | 〔問3〕 | \(-1\) |
| 1 | 〔問4〕 | \(x=8\) |
| 1 | 〔問5〕 | \(x=4,\ y=7\) |
| 1 | 〔問6〕 | \(x=\dfrac{9\pm\sqrt{53}}{2}\) |
| 1 | 〔問7〕 | ① ア ② オ |
| 1 | 〔問8〕 | \(\dfrac{2}{5}\) |
| 1 | 〔問9〕 | 線分BCの垂直二等分線と辺ADの交点 |
| 2 | 〔問1〕 | エ |
| 2 | 〔問2〕 | 証明 |
| 3 | 〔問1〕 | ア |
| 3 | 〔問2〕 | ウ |
| 3 | 〔問3〕 | \(x=7\) |
| 4 | 〔問1〕 | イ |
| 4 | 〔問2〕① | 証明 |
| 4 | 〔問2〕② | \(\dfrac{1}{5}\) |
| 5 | 〔問1〕 | \(24\ \mathrm{cm}^3\) |
| 5 | 〔問2〕 | \(12\sqrt{3}\ \mathrm{cm}^2\) |
〔問7〕について
正答表には「〔問7〕全て『正答』で、点を与える」と記載されています。①②の両方合って得点になります。
出典・原本¶
問題・正答は東京都教育委員会の公開資料によります。図やリスニング音声を含む原本は、以下から確認できます。
- 令和7年度都立高等学校入学者選抜 学力検査問題及び正答表(東京都教育委員会)
解説はYELL for ALLが独自に作成したものです。