確率の基本¶
確率とは¶
確率は「あることがどれくらい起こりやすいか」を数で表したものです。
確率の求め方
ただし、どの場合も同様に確からしいことが必要です。
「同様に確からしい」とは¶
どの結果も同じくらい起こりやすいということです。
- ✅ ふつうのさいころ … \(1\)〜\(6\) はどれも同じくらい出る
- ✅ ふつうのコイン … 表と裏は同じくらい出る
- ❌ ゆがんださいころ … 特定の目が出やすい
よくある勘違い
「明日雨が降るか降らないかの2通りだから、確率は \(\dfrac{1}{2}\)」はまちがいです。 雨と晴れは同様に確からしくありません。確率の公式が使えるのは、どれも同じくらい起こるときだけです。
確率のとりうる範囲¶
- 確率が \(0\) … 絶対に起こらない
- 確率が \(1\) … 必ず起こる
数え上げの道具¶
① 樹形図¶
順番に枝分かれさせて、もれなく数えます。コインやくじの問題で使います。
例 コインを2回投げる
全部で \(4\) 通りです。
② 表(2次元の表)¶
さいころ2個のように、2つのものを組み合わせるときに便利です。\(6 \times 6 = 36\) 通りを一覧にできます。
どちらを使うか
- 樹形図 … 順番に選ぶとき、3回以上のとき
- 表 … 2つのものを組み合わせるとき(さいころ2個など)
動かして確かめよう¶
さいころ2個の \(36\) 通りを表にして、条件にあてはまるマスに色をつけます。 「実験してみる」では、実際にふった割合が理論の確率へ近づくようすを見られます。
さいころ2個の問題¶
さいころ2個は \(6 \times 6 = 36\) 通り。これは覚えてしまいましょう。
例題1¶
大小2つのさいころを投げるとき、次の確率を求めなさい。
- 目の和が \(7\) になる確率
- 同じ目が出る確率
- 目の和が \(10\) 以上になる確率
解答
全部で \(36\) 通りです。
(1) 和が \(7\) になるのは \((1,6),(2,5),(3,4),(4,3),(5,2),(6,1)\) の \(6\) 通り。
(2) 同じ目は \((1,1),(2,2),(3,3),(4,4),(5,5),(6,6)\) の \(6\) 通り。
(3) 和が \(10\) 以上は \((4,6),(5,5),(5,6),(6,4),(6,5),(6,6)\) の \(6\) 通り。
\((1,6)\) と \((6,1)\) は別のもの
大小2つのさいころは区別します。 \((1,6)\)「大が1、小が6」と \((6,1)\)「大が6、小が1」は別の場合です。 ここを一緒にすると、場合の数が足りなくなります。
「少なくとも」の問題 — 余事象¶
「少なくとも1つは〜」という問題は、そうでない場合を数えるほうが速いことが多いです。
余事象
例題2¶
大小2つのさいころを投げるとき、少なくとも1つは \(6\) が出る確率を求めなさい。
解答
そのまま数えると大変です。「\(6\) が1つも出ない」を数えます。
2つとも \(6\) 以外(\(1\)〜\(5\) の5通り)なので
\(6\) が1つも出ない確率は \(\dfrac{25}{36}\)。よって
確かめ 直接数えると、6が出るのは「大が6」6通り+「小が6」6通り−「両方6」1通り \(= 11\) 通り。合っています。
コインの問題¶
コイン \(n\) 枚を投げると \(2^n\) 通りです。
| 枚数 | 場合の数 |
|---|---|
| \(1\) 枚 | \(2\) 通り |
| \(2\) 枚 | \(4\) 通り |
| \(3\) 枚 | \(8\) 通り |
| \(4\) 枚 | \(16\) 通り |
例題3¶
コインを3枚投げるとき、次の確率を求めなさい。
- 3枚とも表が出る確率
- 表がちょうど1枚出る確率
解答
全部で \(2^3 = 8\) 通り。書き出すと (表表表)(表表裏)(表裏表)(表裏裏)(裏表表)(裏表裏)(裏裏表)(裏裏裏)
(1) 3枚とも表は \(1\) 通り。
(2) 表がちょうど1枚は(表裏裏)(裏表裏)(裏裏表)の \(3\) 通り。
くじ・玉を取り出す問題¶
同じ色でも1つずつ区別する
赤玉2個、白玉1個が入っている袋でも、赤玉は赤1、赤2と区別して数えます。 区別しないと「同様に確からしい」が成り立たなくなります。
例題4¶
赤玉 \(2\) 個、白玉 \(3\) 個が入った袋から、玉を \(1\) 個取り出すとき、赤玉が出る確率を求めなさい。
解答
玉は全部で \(5\) 個、どれも同じように取り出されます。
例題5¶
赤玉 \(2\) 個、白玉 \(2\) 個の袋から、続けて2個取り出します(もどさない)。2個とも赤玉である確率を求めなさい。
解答
赤を \(\text{赤}_1,\text{赤}_2\)、白を \(\text{白}_1,\text{白}_2\) と区別します。
1個目は \(4\) 通り、2個目は残りの \(3\) 通りなので
2個とも赤になるのは \((\text{赤}_1,\text{赤}_2)\) と \((\text{赤}_2,\text{赤}_1)\) の \(2\) 通り。
練習問題¶
問1¶
\(1\) から \(10\) までの数が書かれたカードから \(1\) 枚引くとき、次の確率を求めなさい。
- 偶数が出る確率
- \(3\) の倍数が出る確率
- \(7\) 以上が出る確率
解答
(1) 偶数は \(2,4,6,8,10\) の \(5\) 通り → \(\dfrac{5}{10} = \dfrac{1}{2}\)
(2) \(3\) の倍数は \(3,6,9\) の \(3\) 通り → \(\dfrac{3}{10}\)
(3) \(7,8,9,10\) の \(4\) 通り → \(\dfrac{4}{10} = \dfrac{2}{5}\)
問2¶
大小2つのさいころを投げるとき、次の確率を求めなさい。
- 目の積が偶数になる確率
- 少なくとも一方が奇数である確率
解答
(1) 余事象「積が奇数」=両方とも奇数 は \(3 \times 3 = 9\) 通り。
(2) 余事象「両方とも偶数」は \(3 \times 3 = 9\) 通り。
問3¶
A、B、C の3人が1列に並ぶとき、A が先頭になる確率を求めなさい。
解答
並び方は全部で \(3 \times 2 \times 1 = 6\) 通り。 (ABC、ACB、BAC、BCA、CAB、CBA)
A が先頭は ABC、ACB の \(2\) 通り。
問4(応用)¶
赤玉 \(3\) 個、白玉 \(2\) 個の袋から同時に \(2\) 個取り出すとき、赤と白が1個ずつである確率を求めなさい。
解答
5個から2個を選ぶ組み合わせは、樹形図で数えると
(「同時に」なので順番は区別せず、\(2\) で割ります)
赤1個の選び方が \(3\) 通り、白1個の選び方が \(2\) 通りなので
「同時に」と「続けて」
- 続けて取り出す(順番あり)… \(5 \times 4 = 20\) 通り
- 同時に取り出す(順番なし)… \(20 \div 2 = 10\) 通り
どちらで解いても答えは同じになります。分母と分子で数え方をそろえるのが大事です。
この単元のまとめ¶
- 確率 \(= \dfrac{\text{あてはまる場合}}{\text{すべての場合}}\)(同様に確からしいとき)
- \(0 \leqq\) 確率 \(\leqq 1\)
- さいころ2個は \(36\) 通り、コイン \(n\) 枚は \(2^n\) 通り
- \((1,6)\) と \((6,1)\) は別の場合。同じ色の玉も区別する
- 「少なくとも」は余事象(\(1 -\) そうでない確率)が速い
- 数えるときは樹形図か表でもれなく
もっと練習しよう
この分野の問題をもっと解きたいときは、確率 練習問題 に挑戦しよう。解説ページとはちがう問題です。