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一次関数の基本


はじめに:1年生の比例からの続き

1年生では \(y = ax\) の比例を学びました。一次関数は、そこに決まった数を足したものです。

\[ \text{比例}\quad y = ax \qquad\longrightarrow\qquad \text{一次関数}\quad y = ax + b \]

一次関数の式

\[ \boxed{y = ax + b} \]
  • \(a\) … 傾き(変化の割合)
  • \(b\) … 切片(\(x = 0\) のときの \(y\) の値)
  • \(a \ne 0\) であること(\(a = 0\) だと \(y = b\) で、ただの横線になります)

身近な例で考える

例 基本料金 \(200\) 円、\(1\) 分ごとに \(50\) 円かかる駐輪場。

時間 \(x\)(分) \(0\) \(1\) \(2\) \(3\) \(4\)
料金 \(y\)(円) \(200\) \(250\) \(300\) \(350\) \(400\)

\(x\) が \(1\) 増えるごとに \(y\) は \(50\) ずつ増え、\(x = 0\) のとき \(200\) 円です。式にすると:

\[ y = 50x + 200 \]

\(50\) が傾き、\(200\) が切片です。基本料金のように「最初からある分」が切片になります。


変化の割合

一次関数でいちばん大事な考え方です。

変化の割合

\[ \boxed{\text{変化の割合} = \frac{y \text{ の増加量}}{x \text{ の増加量}}} \]

一次関数では、これがどこで調べても同じになり、傾き \(a\) に等しくなります。

具体例で確かめる

\(y = 3x + 1\) で調べてみましょう。

\(x\) \(0\) \(1\) \(2\) \(3\)
\(y\) \(1\) \(4\) \(7\) \(10\)
  • \(x\) が \(0 \to 1\): \(y\) は \(1 \to 4\) なので \(\dfrac{3}{1} = 3\)
  • \(x\) が \(1 \to 3\): \(y\) は \(4 \to 10\) なので \(\dfrac{6}{2} = 3\)

どこで調べても \(3\) になりました。これが式の \(a = 3\) です。

比例でないと使えない考え方がある

「変化の割合がいつも同じ」なのは一次関数だけの性質です。 3年生で学ぶ \(y = ax^2\) では、変化の割合は場所によって変わります。


動かして確かめよう

2つの点を指で動かすと、変化の割合と式がその場で変わります。 どこに動かしても、同じ直線上なら変化の割合が変わらないことを確かめてください。


グラフの特徴

\(y = ax + b\) のグラフは直線です。

傾き \(a\) の意味

\(a\) は「\(x\) が \(1\) 増えると \(y\) がいくつ増えるか」を表します。

  • \(a > 0\) … 右上がり
  • \(a < 0\) … 右下がり
  • \(|a|\) が大きいほど急

\(a = \dfrac{3}{2}\) のときは「\(x\) が \(2\) 増えると \(y\) が \(3\) 増える」と読むと、格子点をたどれて便利です。

切片 \(b\) の意味

\(b\) はグラフが \(y\) 軸と交わる点の \(y\) 座標です。\((0,\ b)\) を通ります。

グラフのかき方(2秒でかく手順)

  1. まず \(y\) 軸上の点 \((0,\ b)\) を打つ
  2. そこから「右へ \(1\)、上へ \(a\)」だけ進んだ点を打つ
  3. \(2\) 点を直線で結ぶ

\(a\) が分数のときは、分母の分だけ右へ、分子の分だけ上へ進みます。


例題

例題1

\(y = -2x + 5\) について、次に答えなさい。

  1. 傾きと切片を答えなさい。
  2. \(x = 3\) のときの \(y\) の値を求めなさい。
  3. \(x\) が \(2\) から \(5\) まで増加するときの変化の割合を求めなさい。
解答

(1) 傾き \(-2\)、切片 \(5\)

(2) \(x = 3\) を代入します。

\[ y = -2 \times 3 + 5 = -6 + 5 = -1 \]

(3) 一次関数の変化の割合は傾きに等しいので \(-2\)。

確かめると、\(x=2\) のとき \(y = 1\)、\(x=5\) のとき \(y = -5\) なので

\[ \frac{-5 - 1}{5 - 2} = \frac{-6}{3} = -2 \]

たしかに傾きと同じです。

例題2

次のうち、\(y\) が \(x\) の一次関数であるものをすべて選びなさい。

  1. \(y = 4x - 7\)
  2. \(y = \dfrac{6}{x}\)
  3. \(y = x^2 + 1\)
  4. \(y = 8 - 3x\)
  5. \(y = 5\)
解答

(1) と (4)

  • (1) \(y = 4x - 7\) … \(a = 4,\ b = -7\) の一次関数
  • (2) 反比例です。\(x\) が分母にあるので一次関数ではありません
  • (3) \(x^2\) があるので二次関数(3年生)です
  • (4) \(y = -3x + 8\) と書けるので一次関数(\(a = -3,\ b = 8\))
  • (5) \(x\) がないので一次関数ではありません(\(a \ne 0\) が条件)

練習問題

問1

\(y = \dfrac{1}{2}x - 3\) について答えなさい。

  1. 傾きと切片を答えなさい。
  2. \(x = 4\) のときの \(y\) の値を求めなさい。
  3. \(y = 0\) のときの \(x\) の値を求めなさい。
解答

(1) 傾き \(\dfrac{1}{2}\)、切片 \(-3\)

(2) \(y = \dfrac{1}{2} \times 4 - 3 = 2 - 3 = -1\)

(3) \(0 = \dfrac{1}{2}x - 3\) を解きます。

\[ \frac{1}{2}x = 3 \quad\Rightarrow\quad x = 6 \]

問2

ある一次関数で、\(x\) が \(1\) から \(4\) まで増加すると \(y\) は \(2\) から \(11\) まで増加しました。変化の割合を求めなさい。

解答
\[ \frac{11 - 2}{4 - 1} = \frac{9}{3} = 3 \]

変化の割合は \(3\) です。

問3

水そうに \(5\) L の水が入っています。毎分 \(3\) L ずつ水を入れるとき、\(x\) 分後の水の量を \(y\) L として式を作りなさい。また、\(8\) 分後の水の量を求めなさい。

解答

最初からある \(5\) L が切片、毎分 \(3\) L が傾きです。

\[ y = 3x + 5 \]

\(x = 8\) を代入して

\[ y = 3 \times 8 + 5 = 29 \text{ L} \]

問4

次の表は、ある一次関数の \(x\) と \(y\) の関係です。空欄をうめなさい。

\(x\) \(-1\) \(0\) \(1\) \(2\) \(3\)
\(y\) \(7\) \(5\) ア イ ウ
解答

\(x\) が \(1\) 増えると \(y\) は \(2\) 減っているので、変化の割合は \(-2\)、切片は \(5\)。

\[ y = -2x + 5 \]
  • ア: \(y = -2 \times 1 + 5 = 3\)
  • イ: \(y = -2 \times 2 + 5 = 1\)
  • ウ: \(y = -2 \times 3 + 5 = -1\)

この単元のまとめ

  • 一次関数は \(y = ax + b\)。\(a\) が傾き、\(b\) が切片
  • 変化の割合 \(= \dfrac{y \text{ の増加量}}{x \text{ の増加量}}\) で、一次関数では傾き \(a\) に等しい
  • グラフは直線。\((0,\ b)\) から「右へ \(1\)、上へ \(a\)」進んでかく
  • 「最初からある分」が切片、「増える割合」が傾き

次は 一次関数の式の決定 で、条件から式を求める練習をします。


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