度数分布とヒストグラム¶
たくさんのデータを整理する¶
\(30\) 人分のテストの点数が並んでいても、そのままでは特徴が分かりません。 いくつかの区間に分けて数えると、全体の様子が見えてきます。
用語
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 階級 | データを分ける区間(例:\(50\) 点以上 \(60\) 点未満) |
| 階級の幅 | 区間の広さ(上の例では \(10\)) |
| 階級値 | 階級のまん中の値(上の例では \(55\)) |
| 度数 | その階級に入るデータの個数 |
| 度数分布表 | 階級と度数をまとめた表 |
階級は「以上〜未満」
\(50\) 以上 \(60\) 未満の階級に、\(60\) は入りません。\(60\) は次の階級に入ります。 境目の値をどちらに入れるか迷ったら、「以上のほうに入る」と覚えましょう。
度数分布表の作り方¶
例 15人の握力(kg)
階級の幅を \(5\) kg にして表を作ります。
| 階級(kg) | 階級値 | 度数(人) |
|---|---|---|
| \(20\) 以上 \(25\) 未満 | \(22.5\) | \(1\) |
| \(25\) 以上 \(30\) 未満 | \(27.5\) | \(4\) |
| \(30\) 以上 \(35\) 未満 | \(32.5\) | \(6\) |
| \(35\) 以上 \(40\) 未満 | \(37.5\) | \(4\) |
| 合計 | \(15\) |
作ったら必ず合計を確認
度数の合計が、もとのデータの個数と一致するか確かめましょう。 合わなければ、どこかで数え落としか二重数えがあります。
相対度数と累積度数¶
相対度数
全体の中でどれくらいの割合かを表します。合計すると \(1\) になります。
個数が違うグループを比べるときに使います。
例 A組 \(30\) 人中 \(12\) 人、B組 \(40\) 人中 \(14\) 人。 人数ではA組が少ないですが、割合は
A組のほうが割合は大きいと分かります。
累積度数
その階級までの度数を足していった値です。 「\(30\) kg 未満は何人か」といった問いに答えられます。
ヒストグラム¶
度数分布表を柱状のグラフにしたものです。
棒グラフとの違い
- ヒストグラム … 柱と柱の間をあけない(階級が連続しているため)
- 棒グラフ … 間をあける(項目がばらばらのため)
作って確かめよう¶
データを入れて階級の幅を動かすと、表とヒストグラムがその場で変わります。 同じデータでも、階級の幅で山の形が変わることを確かめてください。
代表値¶
データ全体を1つの数で表したものを代表値といいます。
3つの代表値
| 代表値 | 求め方 |
|---|---|
| 平均値 | 合計 ÷ 個数 |
| 中央値(メジアン) | 小さい順に並べたときのまん中の値 |
| 最頻値(モード) | いちばん多く出てくる値 |
中央値の求め方¶
- 奇数個 … ちょうどまん中の値
- 偶数個 … まん中の2つの平均
例 \(3, 5, 8, 9, 12\)(5個)→ 中央値は \(8\) 例 \(3, 5, 8, 9\)(4個)→ 中央値は \(\dfrac{5+8}{2} = 6.5\)
度数分布表からの求め方¶
| 代表値 | 表からの求め方 |
|---|---|
| 平均値 | \(\dfrac{(\text{階級値} \times \text{度数}) \text{の合計}}{\text{度数の合計}}\) |
| 最頻値 | 度数がいちばん多い階級の階級値 |
表から求めた平均は「およその値」
表から求めるときは、その階級のデータをすべて階級値とみなして計算します。 そのため、もとのデータから求めた平均とは少しずれます。 ラボで両方の値を見比べてみてください。
どの代表値を使うか¶
極端な値があるときは中央値
\(5\) 人の所持金が \(100,\ 200,\ 300,\ 400,\ 10000\) 円のとき
- 平均値 … \(2200\) 円
- 中央値 … \(300\) 円
\(1\) 人だけ極端に多いため、平均値は実態とかけはなれます。 こういうときは中央値のほうが「ふつう」を表します。
範囲¶
範囲(レンジ)
データの散らばりの大きさを表す、いちばん簡単な方法です。
練習問題¶
問1¶
次のデータについて、階級の幅を \(10\) として度数分布表を作りなさい。
解答
| 階級 | 階級値 | 度数 |
|---|---|---|
| \(10\) 以上 \(20\) 未満 | \(15\) | \(2\) |
| \(20\) 以上 \(30\) 未満 | \(25\) | \(3\) |
| \(30\) 以上 \(40\) 未満 | \(35\) | \(3\) |
| \(40\) 以上 \(50\) 未満 | \(45\) | \(2\) |
| 合計 | \(10\) |
(\(12, 18\)/\(23, 27, 29\)/\(33, 35, 38\)/\(41, 45\))
問2¶
問1のデータについて、次を求めなさい。
- 範囲
- 中央値
- \(30\) 未満の累積度数と、その相対度数
解答
(1) 最大 \(45\)、最小 \(12\) なので
(2) 小さい順に並べると \(12, 18, 23, 27, 29, 33, 35, 38, 41, 45\)
\(10\) 個(偶数)なので、5番目と6番目の平均:
(3) \(30\) 未満は \(2 + 3 = 5\) 人。相対度数は
問3¶
次の度数分布表について答えなさい。
| 階級(点) | 階級値 | 度数(人) |
|---|---|---|
| \(40\) 以上 \(50\) 未満 | \(45\) | \(3\) |
| \(50\) 以上 \(60\) 未満 | \(55\) | \(7\) |
| \(60\) 以上 \(70\) 未満 | \(65\) | \(8\) |
| \(70\) 以上 \(80\) 未満 | \(75\) | \(2\) |
- 最頻値を答えなさい。
- この表から平均値を求めなさい。
解答
(1) 度数がいちばん多いのは \(60\) 以上 \(70\) 未満(\(8\) 人)なので、 最頻値はその階級値で \(65\) 点
(2) (階級値 × 度数)の合計を、度数の合計で割ります。
度数の合計は \(3+7+8+2 = 20\) なので
問4(応用)¶
A組(\(25\) 人)とB組(\(40\) 人)で、\(60\) 点以上の人数はA組が \(10\) 人、B組が \(14\) 人でした。 \(60\) 点以上の割合が高いのはどちらですか。
解答
人数だけ見るとB組のほうが多いですが、人数が違うので相対度数で比べます。
割合が高いのは A組です。
人数が違うときは必ず割合で
「多い・少ない」を人数だけで比べると判断をまちがえます。 全体の人数が違うときは、相対度数(割合)で比べましょう。
この単元のまとめ¶
- 階級は「以上〜未満」。境目の値は以上のほうに入る
- 度数の合計は、もとのデータの個数と一致する
- 相対度数 \(=\) 度数 ÷ 合計。人数が違うグループを比べるときに使う
- ヒストグラムは柱の間をあけない
- 代表値は平均値・中央値・最頻値。極端な値があるときは中央値
- 表から求めた平均は、階級値を使うためおよその値
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