DNAの二重らせん(3Dモデル)¶
細胞の核の中には染色体があり、その中にDNAがふくまれています。DNAは2本の鎖がねじれ合った二重らせん構造をしています。
平面の図では分かりにくい立体を、実際に回して確かめましょう。モデルは実際のDNA(B型)の比率で作ってあります。
このラボでできること¶
- 3Dモデル — ドラッグで回転、ホイールやピンチで拡大縮小して観察する
- 塩基の対 — A–TとG–Cの相補性、水素結合の本数を確かめる
- 配列をつくる — A・T・G・Cを入力すると、らせんと相補鎖がその場で変わる
- 細胞から遺伝子まで — 細胞・核・染色体・DNA・遺伝子の大小関係を整理する
- 確認クイズ — 6問で要点を確かめる
① 二重らせんの形¶
DNAは、糖とリン酸が交互につながった骨組みが外側、塩基が内側という形をしています。2本の鎖は逆向きに並び、右巻きにねじれています。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 1回転あたりの塩基対 | 約10対 |
| 1回転の長さ | 約 \(3.4\ \mathrm{nm}\) |
| 塩基対の間隔 | 約 \(0.34\ \mathrm{nm}\) |
| らせんの直径 | 約 \(2\ \mathrm{nm}\) |
| ねじれの向き | 右巻き |
\(1\ \mathrm{nm}\)(ナノメートル)は \(100\) 万分の \(1\ \mathrm{mm}\) です。とても小さいので、光学顕微鏡では見えません。
② 塩基は相手が決まっている¶
DNAの塩基は4種類あります。
| 記号 | 名前 | 対になる相手 | 水素結合 |
|---|---|---|---|
| A | アデニン | T | 2本 |
| T | チミン | A | 2本 |
| G | グアニン | C | 3本 |
| C | シトシン | G | 3本 |
A と T、G と C が必ず対になります。これを塩基の相補性といいます。
なぜ相手が決まっているのか
大きい塩基(A・G)と小さい塩基(T・C)が組み合わさることで、らせんの太さがどこでも同じ \(2\ \mathrm{nm}\) に保たれます。形と結合の手の数がぴったり合う組み合わせが、A–TとG–Cだけなのです。
相補性があるため、片方の鎖の並びが決まれば、もう片方は自動的に決まります。
二本鎖全体では、必ず Aの数 = Tの数、Gの数 = Cの数 になります(シャルガフの法則)。
③ 遺伝子とDNAはちがう¶
用語の大小関係を整理しておきましょう。
- 染色体:DNAがタンパク質に巻きついてまとまったもの。ヒトの体細胞には46本
- DNA:デオキシリボ核酸。二重らせん構造をもつ、遺伝子の本体
- 遺伝子:DNAの中で、形質を決める情報をもつ部分
よくある勘違い
遺伝子 = DNA ではありません。 DNAという長い物質の中で、形質を決める情報をもつ「部分」が遺伝子です。DNAには遺伝子ではない部分もたくさんふくまれています。
ヒトの1つの細胞に入っているDNAをすべてつなぐと約 \(2\ \mathrm{m}\) になります。それが直径わずか数 \(\mathrm{\mu m}\) の核におさまっています。
次に進む前のチェック
一方の鎖が AATGCC のとき、もう一方の鎖を書けますか。答えは TTACGG です。A→T、T→A、G→C、C→G と1文字ずつ置きかえます。