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令和7年度 都立高校入試 理科

都立高校入試過去問に挑戦!

全部解かなくて大丈夫です。3問だけのコースもあります。答えたその場で丸つけと解説が出ます。

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コースの選び方

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  • 小問集合 6問 — 大問1。各分野から1問ずつ
  • 生物 6問 — からだ・遺伝・植物・細胞
  • 化学 6問 — 水溶液・イオン・分解
  • 地学 5問 — 天体・地層・岩石・湿度
  • 物理 6問 — 光・圧力・力・電流と磁界

まちがえた問題だけをあとでやり直せます。とちゅうでやめても、解いたところは保存されます。


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検査時間 50分 / 100点満点 / 大問6題・全25問

以下は全25問の問題と解説です。各問題の下にある「解答・解説」をタップすると、答えと考え方が開きます。

大問 内容 配点
1 小問集合 24点
2 自由研究レポート 16点
3 地層と岩石 16点
4 生物の成長と細胞 12点
5 物質の変化 16点
6 電流と磁界 16点

大問1 小問集合

〔問1〕(4点)

ヒトが手を握られたという刺激を受け取り、意識して手を握り返すという反応を起こすまでに信号が伝わる経路として適切なのはどれか。

刺激から反応までの経路

刺激から反応までの経路
  • ア〈刺激〉→ 感覚器官 → 感覚神経 → 運動神経 → 中枢神経 → 運動器官 →〈反応〉
  • イ〈刺激〉→ 感覚器官 → 感覚神経 → 中枢神経 → 運動神経 → 運動器官 →〈反応〉
  • ウ〈刺激〉→ 感覚器官 → 中枢神経 → 感覚神経 → 運動神経 → 運動器官 →〈反応〉
  • エ〈刺激〉→ 中枢神経 → 感覚器官 → 感覚神経 → 運動神経 → 運動器官 →〈反応〉
解答・解説

答え イ 〈刺激〉→ 感覚器官 → 感覚神経 → 中枢神経 → 運動神経 → 運動器官 →〈反応〉

感覚器官で受け取った刺激は感覚神経で中枢神経へ伝わり、判断されたあと運動神経で運動器官へ伝わります。感覚神経 → 中枢神経 → 運動神経 の順です。無意識に起こる反射のときだけ、脳を通らず脊髄で折り返します。

〔問2〕(4点)

太陽系の惑星は、小型で密度が大きい ① と大型で密度が小さい ② に分けられる。太陽からの距離が地球より遠いところを公転している ① は ③ である。①〜③の組み合わせとして適切なのはどれか。

太陽系の惑星

太陽系の惑星
  • ア① 地球型惑星 ② 木星型惑星 ③ 火星
  • イ① 木星型惑星 ② 地球型惑星 ③ 火星
  • ウ① 地球型惑星 ② 木星型惑星 ③ 土星
  • エ① 木星型惑星 ② 地球型惑星 ③ 土星
解答・解説

答え ア ① 地球型惑星 ② 木星型惑星 ③ 火星

小型で密度が大きいのが地球型惑星(水星・金星・地球・火星)、大型で密度が小さいのが木星型惑星(木星・土星・天王星・海王星)。地球より外側を公転する地球型惑星は火星だけです。土星は木星型惑星なので③には入りません。

〔問3〕(4点)

光源装置の点Aから出た光は、台形ガラスの境界面Qに垂直に入射してそのまま直進し、境界面Rで屈折した。境界面Rに入射するときの入射角と、屈折した光が空気中に進むときの道筋の組み合わせとして適切なのはどれか。

図1 台形ガラスと光の道筋

図1 台形ガラスと光の道筋
  • ア入射角 b / 道筋 s
  • イ入射角 b / 道筋 t
  • ウ入射角 c / 道筋 s
  • エ入射角 c / 道筋 t
解答・解説

答え ウ 入射角 c / 道筋 s

入射角は境界面に垂直な線(法線)と入射光がつくる角なので c です(bは境界面との角なので誤り)。ガラスから空気へ出るときは法線から遠ざかる向きに屈折するので、道筋は s になります。

〔問4〕(4点)

物体Xと物体Yは一方が鉄、もう一方が銅である。表1・表2から、物体Xの物質名と、磁石を近付けたときの様子の組み合わせとして適切なのはどれか。

表1

体積〔cm³〕質量〔g〕
物体X12.0107.52
物体Y15.0118.05

表2

物質密度〔g/cm³〕
鉄7.87
銅8.96
表1・表2
  • ア鉄 / 物体Xは磁石に引き付けられ、物体Yは引き付けられない。
  • イ銅 / 物体Xは磁石に引き付けられ、物体Yは引き付けられない。
  • ウ鉄 / 物体Yは磁石に引き付けられ、物体Xは引き付けられない。
  • エ銅 / 物体Yは磁石に引き付けられ、物体Xは引き付けられない。
解答・解説

答え エ 銅 / 物体Yは磁石に引き付けられ、物体Xは引き付けられない。

物体X: 107.52 ÷ 12.0 = 8.96 g/cm³ → 銅。物体Y: 118.05 ÷ 15.0 = 7.87 g/cm³ → 鉄。磁石に引き付けられるのは鉄なので、引き付けられるのは物体Yです。

〔問5〕(4点)

内部に空洞のない直方体の物体が木の板の上面に加える圧力が一番大きいものはどれか。ただし、質量100gの物体に働く重力の大きさを1Nとする。

ア〜エ 木の板の上にのせた直方体の物体

ア〜エ 木の板の上にのせた直方体の物体
  • ア5kg の物体(接する面 10cm × 10cm)
  • イ10kg の物体(接する面 10cm × 10cm)
  • ウ3kg の物体(接する面 20cm × 10cm)
  • エ10kg の物体(接する面 20cm × 10cm)
解答・解説

答え イ 10kg の物体(接する面 10cm × 10cm)

圧力 = 力 ÷ 面積。ア: 50N ÷ 0.01m² = 5000Pa、イ: 100N ÷ 0.01m² = 10000Pa、ウ: 30N ÷ 0.02m² = 1500Pa、エ: 100N ÷ 0.02m² = 5000Pa。イが最大です。同じ重さでも、接する面積が小さいほど圧力は大きくなります。

〔問6〕(4点)

丸い種子をつくる純系と、しわのある種子をつくる純系をかけ合わせた子の代は丸い種子のみだった。子の代を自家受粉させて得た孫の代の種子の遺伝子の組み合わせとして適切なのはどれか。(丸が顕性A、しわが潜性a)

図2 親の代から孫の代まで

図2 親の代から孫の代まで
  • アAA と aa
  • イAA と Aa
  • ウAa と aa
  • エAA と Aa と aa
解答・解説

答え エ AA と Aa と aa

親は AA × aa なので、子の代はすべて Aa。これを自家受粉(Aa × Aa)すると、孫の代は AA : Aa : aa = 1 : 2 : 1 になります。3種類すべてが現れるのでエです。見た目は丸:しわ = 3:1 ですが、聞かれているのは遺伝子の組み合わせである点に注意。


大問2 自由研究レポート

〔問1〕(4点)

コマツナ(根は主根と側根に分かれ、子葉は2枚、胚珠が子房の中にある)とゼンマイ(胞子でふえる。根・茎・葉がある)は、〈資料〉の分類のどのなかまか。①コマツナ、②ゼンマイ に当てはまるものを選べ。

<資料> 植物の分類

<資料> 植物の分類
解答・解説

答え ① コマツナ ア ② ゼンマイ エ

コマツナは胚珠が子房の中にある被子植物で、子葉が2枚なので双子葉類(A)。根が主根と側根に分かれるのも双子葉類の特徴です。ゼンマイは種子をつくらず胞子でふえ、根・茎・葉の区別があるのでシダ植物(D)です。根・茎・葉の区別がないコケ植物(C)とのちがいに注意しましょう。

〔問2〕(4点)

試験管A(薄い塩酸)・B(薄い水酸化ナトリウム水溶液)・C(蒸留水)にBTB溶液を加えると、Aは黄色、Bは青色、Cは緑色になった。①試験管Aの水溶液に多く含まれるイオンの名称と、②試験管Bが青色から緑色になるまで薄い塩酸を加えたときのイオンの変化の組み合わせとして適切なのはどれか。

表2 BTB溶液を加えた水溶液の色

表2 BTB溶液を加えた水溶液の色
  • ア① 水素イオン / ② 水酸化物イオンが増加していく。
  • イ① 水素イオン / ② 水酸化物イオンが減少していく。
  • ウ① 水酸化物イオン / ② 水素イオンが増加していく。
  • エ① 水酸化物イオン / ② 水素イオンが減少していく。
解答・解説

答え イ ① 水素イオン / ② 水酸化物イオンが減少していく。

塩酸は酸性なので、試験管Aに多いのは水素イオン H⁺。試験管Bに塩酸を加えると中和が起こり、H⁺ と OH⁻ が結びついて水になるため、水酸化物イオン OH⁻ は減少していきます。青色(アルカリ性)から緑色(中性)へ近づくのは、OH⁻ が減るからです。

〔問3〕(4点)

ビニールハウス内部は温度20℃・湿度60%だった。20℃の飽和水蒸気量は約17.3 g/m³である。①「飽和水蒸気量から実際に含まれる水蒸気量を引いた値」はどちらか。また②イチゴの生育に良い状態(その値が3〜6 g/m³)に近づけるために行うことはどちらか。

図1 温度と飽和水蒸気量(表3: 20℃・湿度60%)

図1 温度と飽和水蒸気量(表3: 20℃・湿度60%)
  • ① ア 約7 g/m³  イ 約10 g/m³
  • ② ア 湿度を下げる。  イ 湿度を上げる。
解答・解説

答え ① ア ② イ

20℃の飽和水蒸気量は約17.3 g/m³。湿度60%なので含まれる水蒸気量は 17.3 × 0.6 ≒ 10.4 g/m³。引いた値は 17.3 − 10.4 ≒ 約7 g/m³(①ア)。良い状態は3〜6 g/m³なので、この差を小さくしたい。差を小さくするには水蒸気量を増やす、つまり湿度を上げる(②イ)ことになります。

〔問4〕(4点)

おもりを2本の糸で吊るし、角aと角bを均等に小さくした(図3→図4)。ばねばかりの値は 7.1N → 5.8N に変化した。図3の合力の大きさHと図4の合力の大きさIを比較した説明と、長さが異なるひもC・Dのうち糸を引く力が大きい方の組み合わせとして適切なのはどれか。

表4

ばねばかりの値〔N〕
図3のばねばかりA7.1
図3のばねばかりB7.1
図4のばねばかりA5.8
図4のばねばかりB5.8
表4 ばねばかりの値
  • アHよりIの方が小さい。 / ひもCが糸を引く力
  • イHよりIの方が小さい。 / ひもDが糸を引く力
  • ウHとIは等しい。 / ひもCが糸を引く力
  • エHとIは等しい。 / ひもDが糸を引く力
解答・解説

答え ウ HとIは等しい。 / ひもCが糸を引く力

2本の糸の合力は、どちらの図でもおもりの重力とつり合うので大きさは同じ、つまり H = I です(ばねばかりの値が変わっても合力は変わりません)。また、糸との角度が小さいひもほど張力は小さくて済むため、短いひもCの方が大きな力で引くことになります。


大問3 地層と岩石

〔問1〕(4点)

凝灰岩のでき方と、堆積岩である岩石の名称の組み合わせとして適切なのはどれか。

分類岩石の例でき方
堆積岩泥岩・砂岩・れき岩土砂が堆積し固まる
堆積岩凝灰岩火山灰などが堆積し固まる
堆積岩石灰岩・チャート生物の死がいなどが堆積し固まる
火成岩花こう岩・安山岩マグマが冷え固まる
岩石の分類
  • ア生物の死がいなどが堆積し固まってできる。 / 花こう岩
  • イ生物の死がいなどが堆積し固まってできる。 / チャート
  • ウ火山灰などが堆積し固まってできる。 / 花こう岩
  • エ火山灰などが堆積し固まってできる。 / チャート
解答・解説

答え エ 火山灰などが堆積し固まってできる。 / チャート

凝灰岩は火山灰などが堆積して固まった岩石です。堆積岩には石灰岩・チャート・砂岩・泥岩・礫岩・凝灰岩があります。花こう岩はマグマが冷え固まった火成岩なので堆積岩ではありません。チャートは生物の死がいが堆積してできた堆積岩です。

〔問2〕(4点)

岩石Pは斑状組織をもつ安山岩だった。「岩石Pは ① で、特徴的なつくりとして斑状組織をもち、マグマが ② 固まってできたものである。斑状組織のうち、小さな鉱物やガラス質の部分の中に散らばっている大きな鉱物の結晶が ③ である。」①〜③に当てはまるものを選べ。

図3 岩石Pのスケッチ

図3 岩石Pのスケッチ
  • ① ア 深成岩  イ 火山岩
  • ② ア 地表付近で急速に冷えて  イ 地下深いところでゆっくり冷えて
  • ③ ア 石基  イ 斑晶
解答・解説

答え ① イ ② ア ③ イ

斑状組織をもつのは火山岩(①イ)。これはマグマが地表付近で急速に冷えてできます(②ア)。斑状組織のうち、大きな結晶を斑晶(③イ)、まわりの細かい部分を石基といいます。地下深くでゆっくり冷えると、大きな結晶がそろった等粒状組織の深成岩になります。

〔問3〕(4点)

地点B(標高68.4m)・地点C(標高42.9m)・地点D(標高39.6m)の凝灰岩の層の下の境界面をそれぞれ境界面R・S・Tとし、その標高を r・s・t とする。r・s・t の関係と、地点Dの地層①・地層②のうち境界面Sと同じ標高が含まれる地層の組み合わせとして適切なのはどれか。

図4 地点B・C・Dの柱状図

図4 地点B・C・Dの柱状図
  • アt < s < r / 地層①
  • イr < t < s / 地層①
  • ウt < s < r / 地層②
  • エr < t < s / 地層②
解答・解説

答え ア t < s < r / 地層①

各境界面の標高は「地点の標高 − 地表からの深さ」で求めます。地点Bが最も標高が高く、凝灰岩の層も高い位置にあるため t < s < r になります。境界面Sの標高は地点Dでは地層①の範囲に入ります。柱状図の問題は、必ず「標高」にそろえて比べるのが鉄則です。

〔問4〕(4点)

地層Wは泥岩、地層Xは砂岩の層である(地層Wの方が下)。「地点Aの環境は、① が堆積した当時は河口や海岸から ② であり、その後、環境が変わり、③ が堆積した当時は河口や海岸から ④ であったと推測される。」①〜④に当てはまるものを選べ。

粒の大きさと堆積する場所

粒の大きさと堆積する場所
  • ① ③ ア 地層W  イ 地層X
  • ② ④ ア 近くて浅い海  イ 遠くて深い海
解答・解説

答え ① イ ② ア ③ ア ④ イ

粒の大きい砂岩(地層X)は河口や海岸に近くて浅い海で、粒の小さい泥岩(地層W)は遠くて深い海で堆積します。図2では地層Xが地層Wより下にあるので、先に堆積したのは地層X(①イ・②ア=近くて浅い海)。その後に堆積したのが地層W(③ア・④イ=遠くて深い海)です。下にある層ほど古いことと、粒の大きさと海岸からの距離の関係がポイントです。


大問4 生物の成長と細胞

〔問1〕(4点)

タマネギの根の細胞分裂を観察するとき、5%の塩酸の役割と、酢酸カーミン溶液の役割の組み合わせとして適切なのはどれか。

図3・図4 プレパラートのつくり方

図3・図4 プレパラートのつくり方
  • ア細胞分裂を促進する。 / 核や染色体を染める。
  • イ細胞分裂を促進する。 / 細胞膜を染める。
  • ウ細胞と細胞を離れやすくする。 / 核や染色体を染める。
  • エ細胞と細胞を離れやすくする。 / 細胞膜を染める。
解答・解説

答え ウ 細胞と細胞を離れやすくする。 / 核や染色体を染める。

塩酸は細胞どうしを結びつけている物質をとかし、細胞と細胞を離れやすくします(押しつぶして観察しやすくするため)。酢酸カーミン溶液は核や染色体を赤く染める染色液です。細胞膜は染まりません。

〔問2〕(4点)

観察した①〜⑥の細胞を細胞分裂が進む順に並べると「⑥ → ( ) → ( ) → ( Y ) → ( ) → ③」となる。( Y ) の細胞と、その細胞中の染色体数の組み合わせとして適切なのはどれか。ただし③の一つの細胞中の染色体数は16本とする。

<結果> 観察された①〜⑥の細胞

<結果> 観察された①〜⑥の細胞
  • ア② / 16本
  • イ④ / 16本
  • ウ② / 32本
  • エ④ / 32本
解答・解説

答え エ ④ / 32本

細胞分裂では、まず染色体が複製されて2倍になり、それが両端に分かれて2つの細胞になります。分裂後の③が16本なので、分裂の途中にある ( Y ) では 32本です。並び順から ( Y ) は④にあたります。

〔問3〕(4点)

部位A(根の先端近く)ではひも状の染色体が見えた細胞の割合が13.2%、部位B(根もと側)では0%だった。また図7より部位Bの細胞はMもNも部位Aより長かった。「部位Aは部位Bと比較して ①。部位Bの細胞の大きさは部位Aと比較して ②。これらから、タマネギの根は ③ と考えられる。」①〜③に当てはまるものを選べ。

図7 部位A・Bの細胞のMとNの長さの平均(表: 染色体が見えた細胞の割合 A 13.2%・B 0%)

図7 部位A・Bの細胞のMとNの長さの平均(表: 染色体が見えた細胞の割合 A 13.2%・B 0%)
  • ① ア 細胞分裂をしている細胞が多い  イ 細胞分裂をしている細胞が少ない
  • ② ア 変わらない  イ 大きい
  • ③ ア 先端に近い部分で細胞分裂により増えた細胞が、それぞれ大きくなることで成長していく  イ 細胞と細胞の間が広がっていくことで成長していく
解答・解説

答え ① ア ② イ ③ ア

部位Aは染色体が見えた細胞の割合が13.2%と高く、細胞分裂がさかん(①ア)。部位Bの細胞は部位Aより大きい(②イ)。つまり根は先端近くで細胞が増え、それが大きくなることで伸びる(③ア)と分かります。


大問5 物質の変化

〔問1〕(4点)

酸化銀を加熱して出た気体を3本の試験管に集めたとき、1本目に集めた気体を使わなかった理由を、「試験管A」という語句を用いて簡単に書け。

図1 加熱して気体を集める装置

図1 加熱して気体を集める装置
解答・解説

答え 記述問題(自分で書いてから、下の解説と見くらべましょう)

模範解答は「気体を集め始めて1本目の試験管に集めた気体は、ほとんどが試験管A、ゴム管、ガラス管の中にあった空気であるため。」です。加熱を始めた直後は、装置の中にもともと入っていた空気が先に押し出されます。そのため1本目では発生した気体の性質を正しく調べられません。

自分で確かめるポイント

  • 1本目に集めたのは「空気」だと書いた
  • その空気が、試験管A・ゴム管・ガラス管の中にあったものだと書いた
  • 「試験管A」という語句を使った

〔問2〕(4点)

酸化銀を加熱した試験管Aに残った固体(金属光沢があった)と、炭酸水素ナトリウムを加熱した試験管Bに残った固体の性質の組み合わせとして適切なのはどれか。

図1 加熱して気体を集める装置

図1 加熱して気体を集める装置
  • ア電流が流れやすく、たたくと薄く広がる。 / 加熱前と比べて酸性が強い。
  • イ電流が流れず、たたくと粉々にくだける。 / 加熱前と比べて酸性が強い。
  • ウ電流が流れやすく、たたくと薄く広がる。 / 加熱前と比べてアルカリ性が強い。
  • エ電流が流れず、たたくと粉々にくだける。 / 加熱前と比べてアルカリ性が強い。
解答・解説

答え ウ 電流が流れやすく、たたくと薄く広がる。 / 加熱前と比べてアルカリ性が強い。

試験管Aに残ったのは銀(金属)なので、電流が流れやすく、たたくと薄く広がる(金属の性質)。試験管Bに残ったのは炭酸ナトリウムで、フェノールフタレイン溶液が濃い赤色になったことから、加熱前の炭酸水素ナトリウムよりアルカリ性が強いと分かります。

〔問3〕(4点)

20℃の蒸留水5gに、加熱前の炭酸水素ナトリウム0.80gを入れると溶け残った(飽和水溶液になった)。20℃の蒸留水100gに炭酸水素ナトリウムを溶かして飽和させたときの溶質は9.60gである。①溶け残った質量はどれか。また②加熱後の固体の溶解度について適切なのはどれか。

<結果2>

20℃の水5gに0.80g入れたときフェノールフタレイン溶液
加熱前(炭酸水素ナトリウム)溶け残った薄い赤色
加熱後の固体全て溶けた濃い赤色
<結果2> 水への溶け方
  • ① ア 0.16g イ 0.32g ウ 0.48g エ 0.64g
  • ② ア 加熱後の固体の方が溶解度が大きい  イ 加熱後の固体の方が溶解度が小さい
解答・解説

答え ① イ ② ア

水100gに9.60g溶けるので、水5gには 9.60 × 5/100 = 0.48g まで溶けます。0.80g 入れたので溶け残りは 0.80 − 0.48 = 0.32g(①イ)。加熱後の固体0.80gは全て溶けたので、炭酸水素ナトリウムより溶解度が大きい(②ア)と分かります。

〔問4〕(4点)

図2の ○ ◎ △ ■ は、水素原子・炭素原子・酸素原子・ナトリウム原子のいずれか1個を表す。「酸化銀を加熱したときに発生した気体をモデルで表すと ① となる。また、試験管Aに残った加熱後の固体をつくっている原子をQ、発生した気体をつくっている原子をRとすると、酸化銀の化学式において(Qの数):(Rの数)= ② となる。」①②に当てはまるものを選べ。

図2 物質C・D・Eのモデルと、①の選択肢

図2 物質C・D・Eのモデルと、①の選択肢
  • ① 図の「① の選択肢」ア〜エから選びます(同じ記号が2つならんだモデル)
  • ② ア 4:1 イ 2:1 ウ 1:2 エ 1:4
解答・解説

答え ① エ ② イ

まず図2から記号の正体を読み解きます。炭酸水素ナトリウムを加熱すると 2NaHCO₃ → Na₂CO₃ + H₂O + CO₂ と分解し、3種類の物質ができます。原子の数で照らし合わせると、物質C(3個)=H₂O、物質D(3個)=CO₂、物質E(6個)=Na₂CO₃。ここから △=水素、◎=炭素、○=ナトリウム、■=酸素 と決まります。
酸化銀を加熱すると 2Ag₂O → 4Ag + O₂ と分解し、発生する気体は酸素 O₂=酸素原子2個。よってモデルは ■■(①エ)。酸化銀 Ag₂O は銀2個・酸素1個なので、Q(銀):R(酸素)= 2 : 1(②イ)です。


大問6 電流と磁界

〔問1〕(4点)

電圧2.0Vで、20Ωの抵抗器Xに3分間電流を流したとき電流計は100mA、10Ωの抵抗器Yでは200mAだった。①抵抗器Xが消費した電力量Cはどれか。また②CとDの比 C:D はどれか。

<結果1>(電圧はどちらも 2.0V)

電流計の値〔mA〕プロペラの回り方
抵抗器X(20Ω)100回転した。
抵抗器Y(10Ω)200より速く回転した。
<結果1>
  • ① ア 0.2J イ 36J ウ 600J エ 36000J
  • ② ア 2:1 イ 1:1 ウ 1:2 エ 1:4
解答・解説

答え ① イ ② ウ

電力量 = 電圧 × 電流 × 時間。抵抗器X: 2.0V × 0.1A × 180秒 = 36J(①イ)。抵抗器Y: 2.0V × 0.2A × 180秒 = 72J。よって C : D = 36 : 72 = 1 : 2(②ウ)。100mA = 0.1A、3分 = 180秒の単位換算に注意しましょう。

〔問2〕(4点)

コイルのすぐ下に方位磁針を置いて電流を流したところ、N極は図4の向きに動いた。このとき、コイルに流れる電流によってできる磁界の向きを矢印で表したものとして適切なのはどれか。

図4 コイルと方位磁針(N極の向き)

図4 コイルと方位磁針(N極の向き)
  • アa から b へ向かう向き(コイルの下側で手前向き)
  • イb から a へ向かう向き(コイルの下側で奥向き)
  • ウa・b とも上向き
  • エa・b とも下向き
解答・解説

答え イ b から a へ向かう向き(コイルの下側で奥向き)

導線に電流が流れると、そのまわりに同心円状の磁界ができます(右ねじの法則)。方位磁針のN極は磁界の向きを指すので、図4のN極の向きから磁界の向きが決まります。コイルの下では b から a へ向かう向きになります。

〔問3〕(4点)

モーターのコイルのefの部分では、磁界の向きはN極→S極で、電流は e→f に流れ、矢印Jの向きに力を受けて動く。「コイルが半回転した図6のefの部分では、磁界の向きは変わらず、電流は ① の向きに流れるため、② の向きに力を受ける。このようにモーターのコイルは、電流の向きを ③、回転を続けることができる。」①〜③の組み合わせとして適切なのはどれか。

図5 モーターのしくみ(矢印P・Qは力の向き)

図5 モーターのしくみ(矢印P・Qは力の向き)
  • ア① f→e ② 矢印P ③ 変えて
  • イ① f→e ② 矢印Q ③ 変えて
  • ウ① e→f ② 矢印P ③ 変えず
  • エ① e→f ② 矢印Q ③ 変えず
解答・解説

答え ア ① f→e ② 矢印P ③ 変えて

コイルが半回転すると ef の部分は反対側へ移るので、コイルを流れる電流は f→e の向きになります(①)。磁界の向きは変わらないため、受ける力は矢印Pの向き(②)。整流子とブラシのはたらきで半回転ごとに電流の向きを変えて(③)、同じ向きに回り続けます。

〔問4〕(4点)

抵抗器X(20Ω)を抵抗器Y(10Ω)に替えると、プロペラ付きモーターはより速く回転した。その理由を、電流の大きさと、コイルが磁界から受ける力に触れて説明せよ。

図7 抵抗器Xに抵抗器Yを並列につないだ回路

図7 抵抗器Xに抵抗器Yを並列につないだ回路
解答・解説

答え 記述問題(自分で書いてから、下の解説と見くらべましょう)

模範解答は「プロペラ付きモーターの内部のコイルに流れる電流の大きさが大きくなり、コイルに流れる電流が磁界から受ける力は大きくなる。」です。電圧が同じなら、抵抗が小さいほど電流は大きくなります(オームの法則)。電流が大きいほど磁界から受ける力も大きくなるので、モーターは速く回ります。

自分で確かめるポイント

  • 抵抗が小さくなると電流が大きくなることを書いた
  • コイルに流れる電流が大きくなることを書いた
  • 電流が磁界から受ける力が大きくなることを書いた

答え一覧

見直し用です。考え方は各問題の「解答・解説」を開いてください。

大問 問 答え
1 〔問1〕 イ
1 〔問2〕 ア
1 〔問3〕 ウ
1 〔問4〕 エ
1 〔問5〕 イ
1 〔問6〕 エ
2 〔問1〕 ① コマツナ ア ② ゼンマイ エ
2 〔問2〕 イ
2 〔問3〕 ① ア ② イ
2 〔問4〕 ウ
3 〔問1〕 エ
3 〔問2〕 ① イ ② ア ③ イ
3 〔問3〕 ア
3 〔問4〕 ① イ ② ア ③ ア ④ イ
4 〔問1〕 ウ
4 〔問2〕 エ
4 〔問3〕 ① ア ② イ ③ ア
5 〔問1〕 記述
5 〔問2〕 ウ
5 〔問3〕 ① イ ② ア
5 〔問4〕 ① エ ② イ
6 〔問1〕 ① イ ② ウ
6 〔問2〕 イ
6 〔問3〕 ア
6 〔問4〕 記述

出典・原本

問題・正答は東京都教育委員会の公開資料によります。原本は以下から確認できます。

解説はYELL for ALLが独自に作成したものです。図・表は原本の画像ではなく、問題文の条件や数値から作り直しています。