一次関数の式の決定¶
この単元でやること¶
\(y = ax + b\) の \(a\) と \(b\) を、与えられた条件から求めます。\(a\) を先に、\(b\) をあとに求めるのが基本の流れです。
出題のされ方は、大きく次の3パターンです。
| パターン | 与えられるもの | 手順 |
|---|---|---|
| ① | 傾きと1点 | \(a\) は分かっている → 代入して \(b\) |
| ② | 2点 | 変化の割合で \(a\) → 代入して \(b\) |
| ③ | グラフ | 読み取って ①② に持ち込む |
パターン①:傾きと1点が分かっている¶
例題 傾きが \(3\) で、点 \((2,\ 1)\) を通る一次関数の式を求めなさい。
解答
傾きが \(3\) なので、求める式は \(y = 3x + b\) とおけます。
この直線が \((2,\ 1)\) を通るので、\(x = 2,\ y = 1\) を代入します。
「通る」=「代入できる」
「点 \((2,\ 1)\) を通る」は「\(x=2\) のとき \(y=1\) になる」という意味です。 だからそのまま代入してよいのです。ここが分かると文章題も解けるようになります。
パターン②:2点が分かっている¶
例題 2点 \((1,\ 3)\)、\((4,\ 12)\) を通る一次関数の式を求めなさい。
解答
手順1 変化の割合(=傾き \(a\))を求めます。
手順2 \(y = 3x + b\) に、どちらか一方の点を代入します。\((1,\ 3)\) を使うと
確かめ もう一方の点 \((4,\ 12)\) も満たすか確認します。 \(3 \times 4 = 12\) ✓ 正しく求められました。
引く順番をそろえる
変化の割合を求めるとき、分子と分母で引く順番をそろえます。
順番がバラバラだと符号が逆になります。「あとの点 − まえの点」で統一しましょう。
動かして確かめよう¶
2点を指で動かすと、式の求め方が①②③の順に表示されます。 分数の傾きになる場合も試してみてください。
パターン③:グラフから読み取る¶
グラフが与えられたら、次の順に読み取ります。
- 切片 … \(y\) 軸との交点を読む(これが \(b\))
- 傾き … 格子点を2つ見つけて「右へ何、上へ何」を数える
格子点を選ぶコツ
方眼の交点をきれいに通っているところを選びます。 半端な位置で読むと傾きを間違えます。
例 \(y\) 軸と \((0,\ -1)\) で交わり、そこから右へ \(2\) 進むと上へ \(3\) 上がる直線。
練習問題¶
問1¶
次の一次関数の式を求めなさい。
- 傾きが \(-2\) で、点 \((3,\ 1)\) を通る
- 変化の割合が \(\dfrac{1}{2}\) で、点 \((4,\ 5)\) を通る
- 2点 \((0,\ 3)\)、\((2,\ 7)\) を通る
- 2点 \((-1,\ 5)\)、\((3,\ -3)\) を通る
解答
(1) \(y = -2x + b\) に \((3,\ 1)\) を代入:
(2) \(y = \dfrac{1}{2}x + b\) に \((4,\ 5)\) を代入:
(3) \(a = \dfrac{7-3}{2-0} = 2\)。\((0,\ 3)\) は \(y\) 軸上なので \(b = 3\)。
(4) \(a = \dfrac{-3-5}{3-(-1)} = \dfrac{-8}{4} = -2\)。\((-1,\ 5)\) を代入:
問2¶
\(x = 2\) のとき \(y = -1\)、\(x = 6\) のとき \(y = 7\) である一次関数の式を求めなさい。
解答
「\(x=2\) のとき \(y=-1\)」は点 \((2,\ -1)\) のことです。2点 \((2,\ -1)\)、\((6,\ 7)\) を通ります。
\((2,\ -1)\) を代入して
問3¶
一次関数 \(y = ax + b\) のグラフが、点 \((1,\ 4)\) を通り、\(y = 3x - 2\) のグラフと平行であるとき、\(a\) と \(b\) を求めなさい。
解答
平行 = 傾きが等しい なので \(a = 3\)。
\(y = 3x + b\) に \((1,\ 4)\) を代入して
問4(応用)¶
一次関数 \(y = ax + b\) で、\(x\) の変域が \(-2 \leqq x \leqq 4\) のとき、\(y\) の変域が \(-1 \leqq y \leqq 8\) になりました。\(a > 0\) として、\(a\) と \(b\) を求めなさい。
解答
\(a > 0\)(右上がり)なので、\(x\) が小さいとき \(y\) も小さくなります。つまり
- \(x = -2\) のとき \(y = -1\)
- \(x = 4\) のとき \(y = 8\)
\((-2,\ -1)\) を代入して
\(a < 0\) のときは対応が逆になる
もし \(a < 0\)(右下がり)なら、\(x\) が小さいときに \(y\) が大きくなります。 \(a\) の符号で対応が入れかわるので、必ず確認してください。
この単元のまとめ¶
- \(a\) を先に、\(b\) をあとに求める
- 傾きが分かっていれば、点を代入するだけ
- 2点なら、まず変化の割合で \(a\) を求める
- 「点を通る」=「代入できる」
- 平行 = 傾きが等しい
次は 一次関数とグラフ で、グラフのかき方と交点を扱います。
もっと練習しよう
この分野の問題をもっと解きたいときは、一次関数 練習問題 に挑戦しよう。解説ページとはちがう問題です。