一次式を利用した規則性の問題¶
規則性の問題とは¶
数や図形が一定のルール(規則)で並んでいるとき、そのルールを文字式で表すと、どんな大きさの場合でも一発で答えを出せるようになる。
規則性の問題を解くステップ
- 小さい場合を書き出す(1番目、2番目、3番目…)
- 変化の規則を見つける(何ずつ増えているか)
- \(n\) 番目の式を立てる
- 式を使って答えを求める
タイプ①:マッチ棒で作る図形¶
正方形をつなげるパターン¶
マッチ棒で下の図のように正方形をつなげていく。
表にまとめる
| 番目 \(n\) | 正方形の個数 | マッチ棒の本数 | 前の番目との差 |
|---|---|---|---|
| 1 | 1 | 4 | — |
| 2 | 2 | 7 | \(+3\) |
| 3 | 3 | 10 | \(+3\) |
| 4 | 4 | 13 | \(+3\) |
| \(n\) | \(n\) | ? | \(+3\) |
規則を見つける
立式のポイント
\(n\) 番目のマッチ棒の本数
確認: \(n=1\) のとき \(3\times1+1=4\) ✅、\(n=3\) のとき \(3\times3+1=10\) ✅
タイプ②:三角形をつなげるパターン¶
| 番目 \(n\) | 1 | 2 | 3 | 4 | \(n\) |
|---|---|---|---|---|---|
| マッチ棒の本数 | 3 | 5 | 7 | 9 | ? |
| 差 | — | \(+2\) | \(+2\) | \(+2\) | — |
立式:
\(n\) 番目のマッチ棒の本数
タイプ③:点・丸で作る図形¶
正三角形の点の数¶
| 番目 \(n\) | 1 | 2 | 3 | 4 | \(n\) |
|---|---|---|---|---|---|
| 点の個数 | 1 | 3 | 6 | 10 | ? |
| 差 | — | \(+2\) | \(+3\) | \(+4\) | — |
差が一定でない(\(+2, +3, +4, \ldots\))ので、一次式にはならない。 この場合、\(n\) 段目の点の数は \(\dfrac{n(n+1)}{2}\) 個(2次式)。
差が一定でないときは一次式にならない
差が毎回同じ値のとき → 一次式(等差数列)
差が毎回変化するとき → 一次式にはならない(2次式以上)
規則性の問題では、まず差が一定かどうかを確認することが大切。
タイプ④:正方形の枚数と周の長さ¶
正方形のタイルを下の図のように \(1\) 列に並べたとき、全体の周の長さを求める。
| タイルの枚数 \(n\) | 1 | 2 | 3 | 4 | \(n\) |
|---|---|---|---|---|---|
| 周の長さ | 4 | 6 | 8 | 10 | ? |
| 差 | — | \(+2\) | \(+2\) | \(+2\) | — |
立式の考え方: タイルを1列に並べた全体を、横 \(n\)、縦 \(1\) の長方形と考える。
\(n\) 枚並べたときの周の長さ
タイプ⑤:数の並び(等差数列)¶
奇数の列¶
| 番目 \(n\) | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | \(n\) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 値 | 1 | 3 | 5 | 7 | 9 | ? |
差は \(+2\) で一定。\(n = 1\) のとき \(1\) なので:
確認: \(n=1 \to 1\) ✅、\(n=3 \to 5\) ✅、\(n=5 \to 9\) ✅
等差数列の一般式を求める手順¶
等差数列の式の立て方
差が \(d\)(一定)で、1番目の値が \(a\) の数の列の \(n\) 番目は:
これを展開して整理すると \(n\) の一次式になる。
例) \(5, 8, 11, 14, \ldots\)(差 \(d=3\)、最初 \(a=5\))
例題¶
例題1 マッチ棒(正方形)¶
マッチ棒で正方形をつなげていく。\(n\) 番目のマッチ棒の本数を求めよ。また、マッチ棒が \(40\) 本のとき、何番目か求めよ。
解答
\(n\) 番目の式:
(解説ページの内容より)
40本のとき:
13番目のとき40本になる。
例題2 数の列¶
(1) \(n\) 番目の数を \(n\) の式で表せ。
(2) \(n\) 番目の数が \(100\) になるのはいつか。
(3) \(50\) 番目の数を求めよ。
解答
(1) 差は \(+3\)(一定)、1番目は \(4\)。
(2)
33番目
(3)
例題3 図形の周の長さ¶
1辺が \(2\) cm の正三角形のタイルを、下の図のように1列に並べる。\(n\) 枚並べたときの全体の周の長さを求めよ。
解答
表を作る
| 枚数 \(n\) | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|
| 周(cm) | 6 | 8 | 10 | 12 |
| 差 | — | +2 | +2 | +2 |
差が \(+2\)(cm)で一定。\(n=1\) のとき \(6\) cm なので:
別の考え方: タイル \(n\) 枚の全体は横 \(n \times 2\) cm、縦 \(\sqrt{3}\) cm…ではなく、
向かい合う辺が消えることに注目すると:
- 全部の辺の数:\(3n\) 辺
- 内側で重なって見えなくなる辺:\(n-1\) 辺
- 外側の辺(周):\(3n - (n-1) = 2n + 1\) 辺
- 各辺 \(2\) cm なので:\((2n+1) \times 2 = 4n + 2\) cm
どちらの考え方も正解
表の差から立式する方法と、図形の構造から立式する方法、どちらも正しい。
例題4 正方形の枚数と本数の逆算¶
マッチ棒を使って正方形をつなげるとき(1個につき3本増える)、マッチ棒が \(28\) 本のとき、正方形は何個か。
解答
\(n\) 番目の式は \(3n + 1\)。
正方形は9個。
例題5 2種類の規則が混じる問題¶
下のような数の列がある。
(1) 100番目の数を求めよ。
(2) この列に \(200\) はあるか。あるなら何番目か。
解答
差は \(+3\)(一定)、1番目は \(2\)。
(1) \(n = 100\) のとき:\(3 \times 100 - 1 = 299\)
(2) \(3n - 1 = 200\) とすると、\(3n = 201\)、\(n = 67\)
\(n = 67\) は整数なので、67番目に \(200\) がある。
練習問題¶
(1) マッチ棒で正六角形をつなげていく(隣り合う辺を1本共有)。
(a) \(n\) 番目のマッチ棒の本数を求めよ。
(b) マッチ棒が \(51\) 本のとき、正六角形は何個か。
解答
(a)
| 個数 \(n\) | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|
| 本数 | 6 | 11 | 16 | 21 |
| 差 | — | +5 | +5 | +5 |
差は \(+5\)(1辺共有なので6−1=5本増える)
(b)
10個
(2) 次の数の列の \(n\) 番目の数を求めよ。
解答
(a) 差 \(+4\)、1番目が \(3\)。
(b) 差 \(-3\)(減っていく)、1番目が \(10\)。
(3) 次の数の列について答えよ。
(a) 20番目の数を求めよ。
(b) 初めて \(100\) を超えるのは何番目か。
解答
差 \(+4\)、1番目が \(5\)。\(n\) 番目 \(= 4n + 1\)。
(a) \(4 \times 20 + 1 = 81\)
(b) \(4n + 1 > 100 \implies 4n > 99 \implies n > 24.75\)
よって \(n = 25\) が最初。25番目(\(4\times25+1=101\))
(4) 下の図のように、碁石を正方形の形に並べる。\(n\) 番目の碁石の数を求めよ。
解答
| 番目 \(n\) | 1 | 2 | 3 | 4 |
|---|---|---|---|---|
| 碁石の数 | 4 | 8 | 12 | 16 |
| 差 | — | +4 | +4 | +4 |
差が \(+4\)(一定)、1番目が \(4\)。
別の考え方: 1辺に \(n+1\) 個の石を並べた正方形の枠なので:
(5)(発展) 次の数の列は、ある2種類の規則が交互に現れる。
奇数番目と偶数番目を分けて考えて、\(100\) 番目の数を求めよ。
解答
奇数番目:\(1,\ 3,\ 5,\ 7,\ \ldots\)(差 \(+2\))
奇数番目だけ取り出すと、\(k\) 番目(\(k=1,2,3,\ldots\))は \(2k-1\)。
元の列の \(n\) 番目(\(n\) 奇数)は \(k = \dfrac{n+1}{2}\) 番目なので \(n\)。
偶数番目:\(4,\ 6,\ 8,\ 10,\ \ldots\)(差 \(+2\))
偶数番目だけ取り出すと、\(k\) 番目は \(2k+2\)。
元の列の \(n\) 番目(\(n\) 偶数)は \(k = \dfrac{n}{2}\) 番目なので \(n+2\)。
\(100\) は偶数なので:\(100 + 2 = \mathbf{102}\)
まとめ¶
規則性の問題のポイント
| 手順 | やること |
|---|---|
| ① 書き出す | 1番目〜4番目くらいまで数値を求める |
| ② 差を確認 | 差が一定か確認する(一定なら一次式) |
| ③ 式を立てる | \(\text{初項} + (n-1) \times \text{差}\) を展開して整理 |
| ④ 検証する | \(n=1,2,3\) を代入して合っているか確認 |
| ⑤ 逆算する | 「何番目か」なら式 $= $ 目標値 の方程式を解く |
よくあるミス
- 差が一定かどうかを確認しないまま式を立てる(差が変化する場合は一次式にならない)
- \(n-1\) を忘れて \(n\) にしてしまう(追加分は1番目以降なので \((n-1)\) 回)
- 検証(代入確認)をしない(式を立てたら必ず \(n=1,2\) で確認)