一次方程式の解き方¶
方程式とは何か¶
「\(x\) を求める」ということ¶
算数では「\(3 + \square = 7\)」の \(\square\) を求めた。 方程式はその発展で、\(\square\) のかわりに \(x\)(エックス) という文字を使う。
この式の「\(x\) に何を入れると成り立つか」を求めることが方程式を解くということ。
方程式の用語
- 方程式の左側を左辺、右側を右辺という
- 方程式を成り立たせる \(x\) の値を解という
- 解を求めることを方程式を解くという
等式の性質:てんびんと同じルール¶
方程式はてんびんと同じ。両側に同じ操作をすればつり合いが保たれる。
等式の性質
方程式の両辺に同じ操作をしても等式は成り立つ。
これが方程式を解くときの「正当な変形」の根拠。
一次方程式の解き方:移項¶
移項とは¶
\(x + 3 = 7\) を解きたい。左辺の \(+3\) を取り除くには、両辺から \(3\) を引けばよい。
この「\(+3\) を右辺に移して \(-3\) にする」操作を移項という。
移項のルール
項を反対側の辺に移すとき、符号が逆になる。
一次方程式を解く標準手順¶
一次方程式を解く手順
- 移項:\(x\) の項を左辺に、数の項を右辺にまとめる
- 整理:左辺・右辺をそれぞれ計算する
- 割る:両辺を \(x\) の係数で割る
- 確認:解を元の式に代入して確かめる
よくある形ごとの解き方¶
パターン①:\(x + a = b\) の形¶
パターン②:\(ax = b\) の形¶
パターン③:\(ax + b = c\) の形(基本)¶
パターン④:両辺に \(x\) がある形¶
手順: - \(x\) の項はすべて左辺に移項 - 数の項はすべて右辺に移項
パターン⑤:カッコがある形¶
方法A:先にカッコを展開
方法B:先に両辺を 3 で割る
パターン⑥:分数がある形¶
分数をふくむ方程式の解き方
両辺に分母の最小公倍数をかけて、分数を整数に直す(分母をはらう)。
両辺に \(3\) をかける:
例題¶
例題1 基本の移項¶
次の方程式を解け。
解答
(1) \(x = 10 - 6 = 4\)
確認:\(4 + 6 = 10\) ✅
(2) \(x = -7 + 3 = -4\)
確認:\(-4 - 3 = -7\) ✅
(3) \(x = -28 \div 4 = -7\)
確認:\(4 \times (-7) = -28\) ✅
例題2 \(ax + b = c\) の形¶
次の方程式を解け。
解答
(1) \(3x = 14 - 5 = 9 \implies x = 3\)
(2) \(-2x = 7 + 3 = 10 \implies x = 10 \div (-2) = -5\)
(3) \(5x = -3 + 8 = 5 \implies x = 1\)
例題3 両辺に \(x\) がある¶
次の方程式を解け。
解答
(1)
確認:左辺 \(7\times4-3=25\)、右辺 \(4\times4+9=25\) ✅
(2)
確認:左辺 \(2\times(-3)+5=-1\)、右辺 \(-(-3)-4=-1\) ✅
例題4 カッコがある方程式¶
次の方程式を解け。
解答
(1)
カッコを展開:\(2x - 6 = 8\)
(2)
展開:\(6x + 3 = 2x - 10\)
例題5 分数を含む方程式¶
次の方程式を解け。
解答
(1)
両辺に \(4\) をかける:\(x = 12\)
(2)
分母の最小公倍数 \(6\) を両辺にかける:
確認:左辺 \(\frac{12}{2}+1=7\)、右辺 \(\frac{12}{3}+3=7\) ✅
例題6 比を含む方程式¶
解答
分母の最小公倍数 \(6\) を両辺にかける:
確認:左辺 \(\dfrac{15}{3}=5\)、右辺 \(\dfrac{10}{2}=5\) ✅
一次方程式の利用(文章題)¶
文章題を解く手順¶
文章題・例題①¶
あるクラスの生徒数は \(35\) 人。男子は女子より \(3\) 人少ない。男子・女子はそれぞれ何人か。
解答
① 求めるものを \(x\) とおく
女子の人数を \(x\) 人とする。
② 等しい関係を見つける
男子は \(x - 3\) 人で、合わせて \(35\) 人。
③ 方程式を立てる
④ 解く
⑤ 確認・答える
女子 \(19\) 人、男子 \(19 - 3 = 16\) 人。合計 \(19 + 16 = 35\) 人 ✅
文章題・例題②¶
1個 \(80\) 円のリンゴと 1個 \(120\) 円のオレンジを合わせて \(10\) 個買ったら \(960\) 円だった。リンゴとオレンジはそれぞれ何個か。
解答
リンゴを \(x\) 個とすると、オレンジは \((10 - x)\) 個。
代金の関係より:
リンゴ \(6\) 個、オレンジ \(4\) 個。
確認:\(80\times6 + 120\times4 = 480 + 480 = 960\) ✅
練習問題¶
(1) 次の方程式を解け。
解答
(a) \(x = 2 - 9 = -7\)
(b) \(x = -21 \div 3 = -7\)
(c) \(x = -6\)(両辺に \(-1\) をかける)
(2) 次の方程式を解け。
解答
(a) \(4x = 16 \implies x = 4\)
(b) \(-3x = -9 \implies x = 3\)
(c) \(6x = -12 \implies x = -2\)
(3) 次の方程式を解け。
解答
(a) \(5x - 3x = 7 + 1 \implies 2x = 8 \implies x = 4\)
(b) \(-3x - x = -8 - 4 \implies -4x = -12 \implies x = 3\)
(4) 次の方程式を解け。
解答
(a) \(4x - 8 = 12 \implies 4x = 20 \implies x = 5\)
(b) \(6x + 2 = 5x - 5 \implies 6x - 5x = -5 - 2 \implies x = -7\)
(5) 次の方程式を解け。
解答
(a) 両辺に \(5\) をかける:\(x - 10 = 5 \implies x = 15\)
(b) 両辺に \(10\) をかける:
(6) 次の文章題を方程式を使って解け。
連続する3つの整数の和が \(60\) になる。この3つの整数を求めよ。
解答
真ん中の整数を \(x\) とすると、3数は \(x-1,\ x,\ x+1\)。
答え:\(\mathbf{19,\ 20,\ 21}\)
確認:\(19 + 20 + 21 = 60\) ✅
(7) 次の文章題を方程式を使って解け。
現在、父の年齢は \(44\) 歳、子の年齢は \(12\) 歳。父の年齢が子の年齢の \(2\) 倍になるのは何年後か。
解答
\(x\) 年後とする。
20年後(確認:父 \(64\) 歳、子 \(32\) 歳 → \(64 = 2 \times 32\) ✅)
(8)(発展) 次の方程式を解け。
解答
分母の最小公倍数 \(12\) を両辺にかける:
まとめ¶
一次方程式の解き方のポイント
| 手順 | やること |
|---|---|
| ① 移項 | \(x\) の項は左辺、数の項は右辺へ(符号が逆になる) |
| ② 整理 | 左辺・右辺をそれぞれ計算してまとめる |
| ③ 割る | 両辺を \(x\) の係数で割って \(x =\) の形にする |
| ④ 確認 | 解を元の式に代入して確かめる |
よくある間違い
- 移項したのに符号を変えない:\(x + 5 = 9 \to x = 9 + 5\)(❌)→ \(x = 9 - 5\)(✅)
- カッコの展開ミス:\(-2(x-3) = -2x - 6\)(❌)→ \(-2x + 6\)(✅)
- 分数の分母はらいでカッコを付け忘れる:\(\dfrac{x-1}{2} \times 6 = 6x - 1\)(❌)→ \(3(x-1) = 3x-3\)(✅)
- 確認を省く:解が正しいか代入して必ず確かめよう